あーさん

若草物語のあーさんのレビュー・感想・評価

若草物語(1949年製作の映画)
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"ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語" がとても素晴らしかったので、昔のも観てみよう!と、こちら(1949年版)を鑑賞。

うーん、やっぱり良いなぁ。。

リメイク版がほぼ全部評判良いって、原作の良さを物語っているんだなって思う。


"素晴らしき哉、人生!"のオープニングを思わせる素敵な始まり、、
クラシック映画特有のワクワク感♪

これはクリスマス・シーズンに観るのが、最高だなぁ〜
マーチ叔母さんからのクリスマスプレゼント1ドルを持って、それぞれ好きなものを買いに行くのだが、、
そこからお母様への心温まるエピソードは、この物語らしくてほっこりする♪

メグはいつもお姉さんであり、お母さんがいない時は、お母さん的存在。
やっぱりお隣に家庭教師に来ていたジョン・ブルック氏に恋するのだけれど、エピソードは少なめ。

お尻を焦がしたドレスのエピソードが、ジョーらしくて可愛い!

ベスがピアノをくれたMr.ローレンスへのお礼に作るスリッパの温かさ。。
儚いけれど、絶対的な存在感を残すベス。
ジョーが病気のベスの為に必死に物語を書いたことを思うと、彼女がいなければジョーは物書きになっていなかったかもしれない⁉︎ここでも、マーチ家の天使!

そして、、今作でも姉妹でのお芝居のシーンが印象的。 "ロドリゴ〜Save me!"
気絶するのは、やっぱりエミリーよりジョーの方が上手い!笑
エミリーの学校でのツンツンぶりが突き抜けてる〜

メグ(ジャネット・リー)
言わずと知れたヒッチコックの"サイコ"の女優さん、、と色々なところに書いてあったけれど、クラシックな作品もとても似合っていて、今作ではメグを好演。

ジョー(ジューン・アリソン)
親しみやすいキャラクターで、ミュージカル等で活躍した女優さん。
ハキハキして声もハスキーでボーイッシュ、原作のジョーにより近い。

ベス(マーガレット・オブライエン)
子役として活躍。これまたベスらしさがよく出ていて、4姉妹の中でも一番役のイメージにピッタリかも。

エイミー (エリザベス・テイラー)
美し過ぎるエイミー!
かのエリザベス・テイラーの若かりし頃だが、美しさは既に健在!
末っ子のはずだけれど、今作ではベスと逆?(私は気づかなかった…)
でも、洗濯バサミのくだりは、原作のエイミーっぽくて良い!こうでなくっちゃ♪

ああ、やっぱりお母様は今作の方がしっくりくるなぁ。
例えて言うなら、"大草原の小さな家"のお母さんのような。今の女優さんには出せない懐かしさ、あったかさ。
安心するなぁ。。

全体を通して原作に忠実、キャストも違和感なくしっくり、セレクトされているエピソードも所々違うものの、"ストーリー・オブ・マイライフ" とそこまで世界観が変わらず、楽しんで観ることができた。

ジョーが結婚したくない理由について作中で語られるのだけれど、そのきっかけになるパーティーでの噂話を聞くと、納得させられるものがあった。

元々、ジョーは男になってお父様のように戦場に赴きたい!という野望を持っていて、誰かの奥様に収まるのではなく、社会で男性と肩を並べて働きたいと思っていた。
だけど、誰かに愛されたいという思いもあって、その葛藤で悩むのだ。。

そこにあって、ベア教授との出会いはジョーにとってもマーチ家の皆にとっても、本当に喜ばしいものだった。
ニューヨークのジョーの下宿先で、偶然耳にしたベア教授の歌。
ドイツ語で彼が歌うベートーベンの"憧れ"(と作中の字幕にはあるが、本当はチャイコフスキーの"ただ憧れを知る者だけが"らしい)は、彼の誠実で包容力のある人柄を表すには充分過ぎるくらい魅力的な歌声だった。。
このシーンは(姉妹が絡まない中では)、一番好き♪

ローリー(ピーター・ローフォード)は、爽やかでイケメンなのだけれど、存在感のなさは相変わらず⁈
やっぱりブレブレで、、ウチの妹と話していて、"ローリーは姉妹の中だったら誰でも良かったんじゃない?
きっと一人っ子でさみしかったから、あの姉妹の仲間に入りたかったんだよ"という結論になった笑(個人的見解です!)

いやーこのお話は、きっと何度リメイクしても楽しめそう♪

次は、キャサリン・ヘプバーンがジョーの作品(1933年版)が観たいな〜
あーさん

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