紫のみなと

アラバマ物語の紫のみなとのレビュー・感想・評価

アラバマ物語(1962年製作の映画)
4.2
おもちゃの入った木箱のアップに女の子のハミングが流れるオープニングですでに、本作が名作だと分かります。
言葉が詰まり、ただ透明な涙が出る映画です。
ただ、「アラバマ物語」とはそれなりに印象的な邦題ですが、これでは何の映画か分からないし、残念ながらどちらかといえば失敗な邦題と感じます。

グレゴリー・ペックはもう「ローマの休日」の10倍良かった。

そして子役のスカウトちゃん、一目見た瞬間、私の大好きな「雨のニューオリンズ」でナタリー・ウッドの妹役だったウィリーだ!と自分的にはその時点でうるっとくる。こんなにも心に残る女の子の子役って他にちょっと思いつきません。

公正な大人になること、人の嫌がる仕事をすること、黒人差別、地域に生きる障がいのある方との共生、こんな映画を作ることのできるという、その一面においてアメリカは偉大だと思うし、映画ファンとして大好きだと思います。