ホイットモア大統領

ケープ・フィアーのホイットモア大統領のレビュー・感想・評価

ケープ・フィアー(1991年製作の映画)
3.8
『ヒート』スピンオフ②
ロバート・デ・ニーロ vs. ニック・ノルティ。

「違うね。“全力を尽くして弁護する” だ!」

他人ん家の塀に登り、花火をバックにポーズを取るデ・ニーロの画が最高過ぎる!巻き戻して3回見たし、俺はこれで飯も食える。

世紀の大泥棒が刑務所で考古学の博士号を取る、というセガールの『沈黙の標的』なる作品を思い出した笑
けど14年かけてるとはいえ、読み書きできない人間が刑務所で弁護士資格を取れるレベルまで賢くなるって…執念て凄い。加えてムキムキになってるし、なぜその努力を他に活かせなかったのか。

逆恨みするやつがレイプ魔のサイコパスなわけだけど、証拠隠蔽、浮気(複数回)、リンチ依頼って…逆恨みされる側も大概酷い。しかもそれが主人公だから尚更笑

そんなムキムキクソ中年たちの争いの中、異彩を放つのがダニー役のジュリエット・ルイス。デ・ニーロに丸め込まれてあんなことやこんなことをしちゃうシーン…学校の講堂という特性も相まって、中々にヤバい。
ホラーとエロが切っても切り離せない関係にあることを象徴する名演出だと思う。

スコアも『シャイニング』っぽく(オリジナル版はそれより前だから、むしろ『シャイニング』がオマージュ?)クラシックな仰々しさがあり、デ・ニーロの髪型もどことなくトラヴィスっぽい笑
クライマックスの対決では、双方の動きを一々ズームインしたり、逆回しの映像を使ったりと、映像面もあえてクラシックさを出してた気がする。

唐突にディザスター・ムービー × 『地獄の黙示録』になるのは笑ったけど、個人的には大好物な展開!!
てかもはや、デ・ニーロというより『ジョーズ』のサメやこれ笑