先日朝日新聞で近藤康太郎の
「霊感への過剰礼賛
不思議な体験くらい、なんですか！」
を読んだ。現在問題となっている元統一教会と
政治家の様々な疑惑がベースにある。
不思議体験を「あったら大変」のように
扱うのは論外。「（科学で証明できないものが）
あるに決まってる」という内容で
まさに正論だと思った。
本映画に出てくる権力者や役人たちが滑稽だ。
少女が（他人には見えない）女神を祈る行為を
法や権威でやめさせようとする。
「中世に怪奇劇が演じられる町に
誰が列車を走らせるかね？」
列車を誘致し実績にしたい市長。
いつの時代も純粋な行いへの迫害は
利害が関係する。
現在のロシアのウクライナへの侵攻も
ロシア正教会はプーチン支持だ。
宗教が一つのビジネスモデルだ。
本作でも「教会は行政に関与しない」
と司教は言うが続けて
「どっちが勝つだろうね、肯定と聖母」
と言う。聖職者もあまりに人間臭い。
あざとい。
いろんなものが浮き彫りにされる。
科学万能の愚も。
この作品を観るきっかけは先日BSプレミアムで
放映した『黄昏』。
ヒロインがジェニファー・ジョーンズだった。
1940年代から50年代に活躍した女優さんらしい。
本作でアカデミー主演女優賞を受賞している。
題名もすごい。一度観ておきたいと思った。
「笑いたい者は、勝手に笑えばいいい」
ヒロインを擁護する伯母の毅然とした態度が格好いい。
