「ぼくはなんでも読む。
そこに文字が印刷されているなら、
どんな種類の本だって読む」
「その底にあるもの、
そこに流れている『声』を聴きたいからだ」
(高橋源一郎『ぼくらの戦争なんだぜ』)
読書家としてリスペクトするのは
高橋源一郎と三浦しをん。
(最近ではナースあさみ)
その三浦しをん原作。
辞書編纂を小説にするとは…
日本文学史上に残る作品だろう。
1995年の神田神保町、古い木造下宿、
レトロ感がたまらない。
現在アニメなどで流行りの、冴えない陰キャ、
コミ症オタクの先駆けと言えるキャラ。
「言葉の意味を知りたいとは、
誰かの考えや気持ちを精確に知りたいということ」
「それは人と繋がりたいという願望」
タイトルの「舟」、なぜ辞書が「舟」なのか、
ずっと疑問に思っていた。
「言葉の海」「辞書という舟」で腑に落ちた。
そう思うと、当初ダジャレと思っていた、
辞書名「大渡海」(だいとかい)も
味わい深いものになる。
これほど地味な内容もないが
役者がさすがに凄い。
えっ、麻生久美子が出てるの?
(エンドロールを見て)
…大渡海のポスターか。