予想以上にいい映画だった。
インド映画の『RRR』を観た後、
ラストに踊る映画といえばフェリーニの
『8 ½』だろうと思い、契約中のサブスクで
検索したらなくて、本作が表示された。
フェリーニは『甘い生活』を筆頭に
『ベニスに死す』『道』ほか大好きな作品だらけ。
ちょっとまとめて観たいなと思ったが、
まとまった時間がちょっと取れなそう。
坂本龍馬なら『竜馬がゆく』、道元なら『道元禅師』、
ロシアのウクライナ侵攻なら『同志少女よ、敵を撃て』
って言うぐらいに、物語を通して対象を深く知るという
やり方も好きだ。
自分とは違う視点、新しい発見があったりもする。
そう思って本作を観てみた。
「フェリーニ監督作品への愛に溢れた本作。
フェリーニファンにはたまらない、
16作品以上の名シーンへのオマージュ！
無垢な主人公の少女が『道』『甘い生活』『8 ½』など
名作の登場人物たちと出会いながら、
ローマ、ヴェネチア、ヴェローナといった
イタリアの美しい都市を巡る旅をする」
（解説より）
叔母の語りで始まる、ルーシーと母親と3人の話も
ドラマチックだ。それだけでも一つの作品になりそう。
ヒロインが『道』を観て涙を流すシーンが
印象的だった。
VHSビデオ、レコード、フェリーニも存命中。
脚本のナンシー・カートライトの実体験に基づいている。
彼女が57年生まれ、その20歳前後の話だから
77年頃の話か。
クセニア・ソロの美脚が素晴らしい。
同じように小津やゴダールの作品も
あったら観てみたい。
