ゆめちん

ティファニーで朝食をのゆめちんのレビュー・感想・評価

ティファニーで朝食を(1961年製作の映画)
4.0
ティファニーで朝食を
 
名作と言われる本作、恥ずかしながら今まで一度も観たことがなく、今回 "午前十時の映画祭" で初鑑賞。
 
いつかお金持ちの男性と結婚する事を夢見るホリー。唯一の楽しみは "ティファニー" のショーウィンドウを眺めながら、デニッシュとコーヒーの朝食をとること。そんなホリーの住むアパートに、ポールという小説家を名乗る男性が引っ越してくる。
 
自分を愛し人を愛する事を知らなかったホリーが、愛とは何かに気づいていく。そんなヒロインを演じたA・ヘプバーンの魅力をスクリーンいっぱいに味わう作品。
冒頭、タイトルにもなるティファニー前での朝食シーンで一気に心掴まれる。

上品なイメージが強いA・ヘプバーンだが、天真爛漫で小悪魔的な魅力を振りまくホリーのキャラクターも彼女にぴったり。一見自由気ままなホリーだけど、内に秘めた繊細な感情がまた魅力的。お洒落なファッションや髪型、60年代のニューヨークの雰囲気、ヘンリー・マンシーニによる音楽なども相まって、彼女の魅力を余すことなく引き出され、名作と言われるのも頷ける。

特にホリーが窓際に座り楽器を弾きながら、"ムーン・リヴァー" を歌うシーンが印象的。パーティの雰囲気とは真逆で、着飾らずにありのままをさらけ出す素敵なシーンだった。

A・ヘプバーンの魅力に隠れているが、あの猫ちゃんの名脇役ぶりが作品のいいスパイスに。寝起きの悪いホリーを起こすシーンが可愛すぎる。
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