"君はいつも愛する人を傷つける"
あれ…衝撃の…ハゲゴズリング…
予想だにしてなくて、最初絶対に違うキャストだと思いました。笑
「出会った頃の二人」
「7年後の現在の二人」
夫婦の空気感や温度の変化をこんなにも苦しくいとおしく表現できるものなのかと…
エンドロールを迎えたときには、内臓のどこかから出血してるんじゃないかってほど、独身の私でもぎゅうううっと絞られました。
つらくて苦手な人も多いと思うけど、私はこのある意味あたたかくて重たい余韻が好きです。
ハゲゴズリング演じる夫のディーン。
仕事に関しては多少だらしなさがあるものの、良いお父さんであたたかくて、喧嘩していてもどこか穏やかで冷静で、手をあげたりしない。いいな素敵だなと思うのも、それはやっぱり客観的に観れる立場だからであって。
ミシェル・ウィリアムズ演じる妻シンディの蓄積された疲弊の表情も胸にくるものがありました。時間って薬にもなるけど、毒にもなるんだなぁと。
当時の二人と、現在の二人のシーンが行き来する。つらい。
同じ二人なのにもう同じ二人じゃない。
男が愛情を注ぐことをやめたわけではない。
女も愛想を尽かして、優しさを与えなくなったわけではない。
それでもゆっくり静かに愛が枯れていくのはなぜなんですか…?
努力して歩み寄ろうとしても、あんなにも息が詰まるのはなぜなんですか…?
どちらかというとディーンが不憫すぎる。それでも一度「もう無理…」と糸が切れてしまったらどうしようもならない女の心理も分かる。
時間をおいて、出会った頃からディーンがシンディにしてくれたこと、与えてくれた優しさをもう一度思い出して欲しいな…復縁することがゴールでなく、どうかもう一度愛しく思えますように。
この余韻好きだけど…ハッピーな映画補給しないとやってられん。笑
役作りで髪をむしったゴズリングさん、ワイルドすぎんか。さらに好きになりました。