shino

キル・ユア・ダーリンのshinoのレビュー・感想・評価

キル・ユア・ダーリン(2013年製作の映画)
3.4
  "愛するものを、葬り去れ"

端的に言うと、若き文学の秀才たちが、
大学生の時に若気の至りでそれはもう色々とやらかしてしまうお話。(違うかもしれない) 
"文学界に革命を起こす"と意気込んだ4人の学生たち。とある事件で彼らの運命が大きく、残酷に傾く。
実話に基づく物語というから驚きです。

ハリポタ卒業後すぐのまだあどけないダニエル君。丸眼鏡以外も似合ってるよ。
相方には、なんとも妖艶で危うい魅力を放つデハーン様(勝手に呼んでいる)

デイン・デハーン好きなんですが、彼を知ったのは、彼女がゾンビ化して食べられかける映画のひ弱な彼氏役。ゾンビより顔色悪い人、というのが第一印象。

中性的で若き日のディカプリオに似た顔立ちはかなりイケメンなんだけど、「生の美しさ」よりも、どこか「死の美しさ」が漂うデハーン様。
廃墟の美しさに魅了される原理と似ている気がする。

この映画で演じるルシアンは、女性と男性の両方の魅力…それも特に持ち得たらいけない類いの魅力をぎゅっと塊にしたような人物像なんです…震

煙草を吹かす細い指。疲れた表情。何か言いたげな色っぽい表情。青白い肌。放っておけないか弱さと少年のような無邪気さ。耳を奪われるような言動。

そんな魅力にダニエル君演じるアレンも、気づいたら性別を超越した底無しの沼。
型にはまった大学の授業に退屈していた苦労人で無垢なアレン。ルシアンに影響され、その魅力に取りつかれて苦悩する姿がなんとも言えない。

元からその気質があったのか、扉が開いてしまったのか。
アレンとルシアンの絡み、美しいというか、かわいいというか…尊い!尊いってこういう時に使うんですね。笑

文学的な表現が飛び交って最初はキャストのほとんど何言ってんだか分からなかったし、私からしたら少しストーリーが難しかったので、単純に主役2人の魅力を味わう映画になってしまいました。ダニエル君とデハーン様だけでも十分見ごたえがあると思います。

実際のデハーン様は、あんな悪魔的な魅力と美しさを持ちながら、高校から付き合った彼女と結婚して若くしてお子さんが2人いるパパなんです!
そんなギャップもすてきなデハーン様に魅了されてみてください。
shino

shino