たけちゃん

放射能Xのたけちゃんのレビュー・感想・評価

放射能X(1954年製作の映画)
3.5
人間以外ではアリだけが戦争をします!


ゴードン・ダグラス監督 1954年製作
主演ジェームズ・ホイットモア


のっけからネタバレ的な話になりますが、「アントマン&ワスプ」はご覧になりました?
観てない方はご参考までに。まぁ、このレビュー読んだからと言って、大した影響はありませんので……



ラストにミニチュア化された車に乗って、スコットとキャシーが、カーシアター形式で映画を観てたでしょ?覚えてます?
あれ、何観てるんだって気になりませんでした?
僕はめっちゃ気になりました( ¯−¯ )フッ
でも、確実に観たことないやつでした。

それが今作「放射能X」なんです!
なんと、アリ映画でした\(^o^)/
パンフレット買ったら作品名が載っていて、どうしても観たくてポチりました( ̄^ ̄ゞ
で、震災前に注文していたやつが今日届いたんです。
こんな時に本当に申し訳なく思いましたよ(>_<)
感謝の気持ちをもって鑑賞しました( •̀ω•́ )و✧



これは1954年製作のいわゆるモンスター映画です。
場所はニューメキシコ州。
パトロール中の保安官が砂漠を放心状態で歩いている少女を保護。
辺りを捜索していると、他にも不振な死体が……。
いったい何ものの仕業か……?
という展開ですね。


実は、放射能実験により突然変異を起こし、巨大化したアリが出る作品です。
これって、初代「ゴジラ」と同じ年に、アメリカで作られたモンスター映画なんですね。

ラストは核兵器批判で終わりました( ˘ ˘ )ウンウン
つまり、アメリカが作った反核映画です。
重さは「ゴジラ」とは比べ物になりませんが……。


でも、この手の作品が好きなのもありますが、サスペンス調で、なかなかに面白かったですねぇ。
あと、白黒なのが雰囲気が出て、やはり良い。

アリは実物大で作られ、ライブ操作されました。
今から70年も前の作品としては、特撮もかなり良いです。アカデミー賞にもノミネート。
まぁ、円谷特撮には敵いませんが( ˘ ˘ )ウンウン




舞台は大きく2ヶ所です。
最初はニューメキシコ州の砂漠地帯。
もう1ヶ所はロサンゼルスの地下下水道です。
どちらもアリの巣を張り巡らせて行くので、そこを進むのは怖いですよね。

放心している少女が「Them! (ヤツらよ~)」と叫ぶシーンは素晴らしいです。タイトルの由来ですね。

ただ、展開はこの手の映画にありがちで、ちょっとご都合主義かも。まぁ、そこはご容赦を( ¯−¯ )フッ



巨大なアリの巣を探るシーンがいいよねぇ。
これ、まるで「エイリアン」だなぁ。
そう言えば、アリの卵を燃やすシーンは「エイリアン2」でリプリーがエイリアンの卵を燃やすシーンに構図がそっくりね。
そもそも生き残った人形を抱いた女の子って……。


途中にアリの生態を語るシーンがあるんですが、これがめちゃくちゃ凄くって(ㅇㅁㅇ)!!!!!!!

・5000万年姿を変えていない
・自分の体重の20倍の物を持てる
・人間のサイズなら1トン以上
・敵は強力なあごで噛み砕く
・72時間闘い続ける兵隊アリ
・雄はすぐ死ぬが、女王アリは長寿
・女王アリは1回の交尾で、15年~17年産卵し続ける
・侵略を繰り返し、捕虜は奴隷として使う
・人間以外ではアリだけが戦争を行う

いやいや、アリ最強ですよね。
そう言えば「HUNTER × HUNTER」のキメラアント編もめっちゃ怖かったですよね!
とにかく王が強すぎて!
アリが人間と同じサイズなら、それは本当に脅威。
小さくて良かった( ˘ ˘ )ウンウン



ヒロインのジョーン・ウェルドンって、この映画で知られている女優らしいですね。クールビューティな感じでした。

そう言えば、「アントマン」もアリ博士のピム博士←アリハカセデハナイ、と娘のホープの設定。最初に出てきた時のホープは、ボブのクールビューティでしたから、今作と似てますね!

お父さんのメドフォード博士を演じるエドモンド・グウェンはイギリス出身の俳優で、「三十四丁目の奇跡」ではサンタクロース役を演じてアカデミー賞助演男優賞を取った方ですね。



特撮好きなら観て損なしです( •̀ω•́ )و✧
あとは「アントマン&ワスプ」のネタとして、スコットとキャシーの気分を味わう目的で、アリが好きだから……、そんな方、よろしければどうぞ!