たけちゃん

砂の惑星のたけちゃんのレビュー・感想・評価

砂の惑星(1984年製作の映画)
4.0
眠っている者は目を覚まさねばならない……


デヴィッド・リンチ監督 1984年製作
原作フランク・ハーバート
主演カイル・マクラクラン


驚いたなぁ……。
何がって、ヴィルヌーブ監督による「DUNE」の上映がもう終わってしまったことにです😫
まだ、レビューを書けていませんが、ヴィルヌーブ監督版「DUNE」は、僕、満点💯なんですよ。でも、劇場には1度しか行けていなくて、もう一度観てからレビューしようと思っていたら、終わってました😭
僕は「メッセージ」も満点なので、ヴィルヌーブ監督との相性が良いのでしょうね!
もうすぐ配信が来るようなので、そうしたらレビューを書きたいと思います💦
その前に……ということで、今日はデヴィッド・リンチ版を取り上げます( •̀ω•́ )و✧








さて、映画です。
公開時に観た時は、全然面白くなかったよね😂
話もよく分からんし、なんじゃこりゃの印象😅

でも、今回、僕が観たのは日本公開30周年記念特別版BDBox。これが素晴らしくてね。日本独自にレストアしたと謳われてますが、映像の見事さに痺れました!CGもない30年以上前の映画とは思えませんよ!
特に、オープニングに登場するDUNEの砂丘の美しさと言ったら。先日観たヴィルヌーブ版に劣らない……と言ったら褒めすぎかな?でも、そのくらい良かったのです!オッタマゲ!
話も前とは違い、きちんと分かりました。


原作を読んでいないので、偉そうには書けないのですが、そんなに難しい話ではありませんよね。
よくある宇宙の覇権争いです。
それでも、話を整理するために、少し書くと……

まず、舞台となる惑星アラキス、別名砂の惑星DUNE(デューン)。ここは宇宙で唯一、スパイス(香料)と呼ばれる物質が取れる。
このスパイスが映画のマクガフィンともなります。

惑星カラダン、ここには主人公のポールを始め、アトレイデス家と呼ばれる貴族が住みます。

惑星ギエディ・プライムは、アトレイデス家のライバル、ハルコネン家が住みます。デューンのスパイスの採掘は、元々このハルコネンが担っていました。

惑星カイテインには宇宙皇帝がいます。リンチ版の皇帝は弱そうだなぁ。いかにも傀儡というイメージ。銀河皇帝くらい邪悪でいて欲しいよね( ˘ ˘ )ウンウン

これに加え、ギルドと呼ばれる組織があり、このギルドは宇宙皇帝よりも力があるようで、影の支配者です。ギルドのミュータントは、まるでジャバのようです( ¯−¯ )フッ

また、魔女と呼ばれる女性組織ベネ・ゲゼリットが存在し、ボールの母もそこに属し、組織の命で嫁いできました。"声(ヴォイス)"というフォースのように人を従わせる能力や心を読む力があります。この組織の目的を読み取るのも大事よね。

最後に、惑星アラキス(デューン)にはハルコネンにも属さないで、地下に隠れ住み抵抗したフレメンという種族がいて、この民族にはいつの日か救世主が現れるという伝説がある。ポールが夢に見る女性チャニも、このフレメンでした。


以上の組織の覇権争いなんです。
アトレイデス家をはめて、滅ぼし、自らの立ち位置を磐石としたい勢力と、対抗勢力。それをもっと分かりやすくしたのがスターウォーズですよね(ˆωˆ )フフフ…


砂の惑星デューンには巨大な虫、サンドウォームが存在します。音に反応し、人間を襲います。その大きさはスパイスの採掘車を丸呑みするほど。フレメンはこのサンドウォームとの共生ができているようです。

うーん、巨大な虫かぁ……
ん?虫?……そうなんです。
これは「風の谷のナウシカ」と同じだ。
サンドウォームは王蟲(オーム)なんです。そう考えると、今作の予言とはナウシカとユパ様が探し求める秘密と同じ。今作はその原点とも言える話ですよね。「虫は星(地球)を守ってる」んです!

だから、ポールとナウシカが重なります。
まぁ、役割上ですけどね……
2人は星の未来を救う救世主。
そして、これはまた、エジプトからイスラエルの民を救うモーセとも重なるんですよね。西洋人の思う救世主伝説がSFとして描き直されたと言えるわけです。人気があるわけだ( ˘ ˘ )ウンウン



【閑話休題】
ここで、音ネタ💩ウンチクンです!
今作は音楽がTOTOなんですよヽ(゚∀゚)ノ!

簡単に紹介すると、元々スタジオミュージシャンだったメンバーがボズ・スキャッグスのアルバム「シルク・ディグリーズ」の製作時に集まり、そのままバンドを結成。
1978年に「宇宙の騎士」でデビュー
日本では早くから人気出たんだよね~。僕も1stからファンでした!
4枚目となる1982年発表のアルバム「TOTOIV ~聖なる剣~」が大ヒットし、グラミー賞6部門を受賞しました。以来、世界的人気バンドに。

映画の製作が1984年ですからね。グラミー賞受賞の勢いのまま参加したんでしょうね。この映画がTOTOのイメージかと言われると違うんですが、キーボードのデヴィッド・ペイチの趣味が出ていたのかな?




では、映画のレビューに戻ります!
ここでキャスト比較を。
あくまでも個人の見解だよ(ˆωˆ )フフフ…

主人公ポール・アトレイデス役はカイル・マクラクラン。彼のデビュー作で、今作でスターの階段を上るはずでしたが、微妙な評判でした……。やっぱりティモシー・シャラメ程のカリスマ性は無かったね。ティモシー圧倒的に良かったです。


父親のレト・アトレイデス公爵役はユルゲン・プロホノフ。この方は「U・ボート」の艦長役で知られていますね。彼は良かった( ˘ ˘ )ウンウン
ヴィルヌーブ版のオスカー・アイザックも悪くはなかったけど、個人的には威厳あるユルゲンかな?


母親ジェシカ役はフランチェスカ・アニス
ベネ・ゲゼリットの修道女で、救世主となるポールを生むために禁を犯します。
彼女は主人公のポールと共に重要な役です。
ヴィルヌーブ版ではレベッカ・ファーガソンが演じていて、すごく魅力的だったので、お母さんはヴィルヌーブ版が良かったね。


ポールの運命の人チャニ役はショーン・ヤング
相変わらず美しい(ˆωˆ )フフフ…
ただ、リンチ版では背景も語られず、活躍の場に乏しい印象で、チャニとしてはヴィルヌーブ版のゼンデイヤに軍配!演出の問題かな?えっ、ゼンデイヤの活躍はPart2ですけど、なにか?😁


アトレイデス家に仕える副官たち
メンターのハワトは、フレディ・ジョーンズ。なんという眉毛( *言ω言)。ヴィルヌーブ版ではスティーブン・マッキンリー・ヘンダーソンが演じますが、眉毛の勝ち✌️

ポールを鍛える戦士ガーニーはパトリック・スチュアート。ヴィルヌーブ版ではジョシュ・ブローリンが演じました。僕はピカード艦長が大好きなんですが、ガーニーのイメージでは無かった。ジョシュに軍配!

先攻していたダンカン役はリチャード・ジョーダンでしたが、これはヴィルヌーブ版のジェイソン・モモアの圧勝!モモアのダンカンは超魅力的でしたよ。


ハルコネン家の甥にはスティング演じるフェイドとラバン役のポール・L・スミスがいるのですが、ヴィルヌーブ版はデイブ・バウティスタですからね。勝ち目なし!

ハルコネン公爵はどちらもキモイです😁
ヴィルヌーブ版がステラン・スカルスガルドとは驚いたなぁ。

ハルコネン家のメンターはブラッド・ドゥーリフ。ヴィルヌーブ版はポルカドットマンことデヴィッド・ダストマルチャン。この2人に関しては引き分けですね(ˆωˆ )フフフ…


こうして見ると、キャストに関しては圧倒的にヴィルヌーブ版が良いようで🤔☹️😙



ヴィルヌーブ版はPart Oneのみだからと否定的な意見もありますが、リンチ版では逆に無理矢理1本にまとめたと批判があるようです。
僕はどちらにもいい所があるので、肯定派!
特に、ヴィルヌーブ版はこれぞSFという素晴らしさで、僕的には文句なしでした。それについてはいずれ書きますね!

リンチ版は、確かに後半が駆け足で、ポールが覚醒してからの描写が弱いのは否めない。だからこそヴィルヌーブ版のリメイクにも意味があるんですよね。Part One・Twoでじっくり描いてくれて、ありがとう😊

ヴィルヌーブ版を観てからリンチ版を観ると、新たな発見もあり良いですよ。よろしければ、ぜひ✨