放射能Xの作品情報・感想・評価

「放射能X」に投稿された感想・評価

巨大アリと人間の戦いを描いたパニックモンスター映画。

奇しくも初代ゴジラと同年に製作されたこの白黒映画作品。
核実験による突然変異、キュルキュルと高い周波数で鳴く声、ゆさゆさ横に揺れながら前に進む円谷的特撮感に満ち満ちた怪物の挙動はすごく好感が持てる。
しかもテンポの遅さ、動きの緩さから脱力感のあるかわいさすら出ている気がする。

ただ本作の巨大アリの方がゴジラに比べるとだいぶ小柄なぶん倒しやすく、その代わり繁殖力に長けているという特性を持つ。

そのため、どうしようもない驚異と立ち向かう人々ではなく
「巨大アリの巣を見つけて駆逐しよう!特に女王アリは念入りに!」
という目的意識がなんだか童心に返してくれた。

幼少期、公園のアリを駆逐すべく洗剤を溶かした水を巣に流し、水責めにして遊んでいた時を思い出した。

本作はそんな残虐な人間たちを報復するアリ達の生涯を追ったドキュメントなのである(適当)
2年半ぶりの投稿!

「原子怪獣あらわる」とこちらの2本セットのDVDを購入。60年以上前のB級って先入観で最初はハナクソほじくりながら見ていたんだけど、
これが子供だましの特撮物とは一線を画すしっかりした展開で、グイグイ引き込まれましたね~。
原子怪獣~より断然面白かった!

「人間以外で戦争をする生物は蟻だけだ」
abdm

abdmの感想・評価

4.0
50年代ホラーはどれもこれも放射能による恐怖。今作も原子力実験により巨大化した蟻の恐怖を描いたSFホラー。
50年代にしてはよくある設定でまたかぁと思いがちだが、ラストの博士が放つ「原子力は新たな世界への扉を開いた。そしてその先には何があるのかわからない。」というセリフがかっこよすぎる。
基本的には疑問符で終わる映画が多く、御多分に洩れず今作もそれに倣った終わり方だったが、悲観的ではなくポジティブな意味合いでも取れなくはない締めくくり方で、そちらの方がより邪悪さを感じて最高だった。
昭和29年
ゴジラ(🇯🇵)対アリ(🇺🇸)
アリさん、毛深いね。
ゴジラと同じ年に作られた「放射能怪獣モノ」。1/1で作られた巨大蟻達=THEMの造形は素晴らしく、数あるモンスター映画の中でもかなり手が掛けられている。

今作とゴジラを比較してみると、放射能への恐怖がアメリカと日本とで全く異なることがよくわかる。今作での放射能は「日常を静かに侵略する、対処可能な脅威」となっていて、死者は出るし出来事の拡大を感じさせるもののどこか楽観的。
ニューメキシコで行われた核実験が引き起こす、突然変異した巨大蟻の恐怖を描いたモンスターパニック。

半世紀以上も前のモノクロ映画と侮るなかれ!!
殺人事件の捜査=刑事ミステリーのような序盤、犯人(巨大蟻)の特定、
学者による蟻の生態解説、巣穴殲滅作戦からラストまで緊張感がある。
この作品が素晴らしいのは、巨大化した蟻の習性を劇中に盛り込み、
ただの絵空事の子供騙しでは無い点。
蟻酸、砂糖への執念、女王蟻の習性、蟻社会の成り立ちと役割分担などを、
蟻学者らが科学的に捉えながら、巨大蟻退治の対策を練っていく演出はリアル。
身近な蟻だからこそ、巨大化した時にどれだけ恐ろしいかを理解できる。
最近話題のヒアリがもし巨大化したら、とんでもない恐怖である。
5メートル程の巨大蟻の模型は、流石に今見ると張りぼて感が強いが、
そうした予算や技術の問題により、ハッキリと見せられない事を逆手にとり、
視点、影、音(キリキリキリという巨大蟻の鳴き声)が生み出すサスペンス効果を醸成しており、
本作のホラー演出の秀逸さを際立てている。
この点は監督の力量が光っており、他のモンスター映画とは一線を画すると言える。
蟻の飛散とともに軍隊が出動し、戒厳令が敷かれていくのもリアリスティックであり、
クライマックスで展開される、下水道内のアメリカ軍の巨大蟻掃討作戦・巨大蟻の群れは大迫力であり、この終盤を見るだけでも一見の価値がある。
噂では当初はカラーの予定だったらしいが予算の関係で、モノクロになったらしく、
カラー版も見てみたいが、いずれにせよモンスター映画ファンには是非見て欲しい一本です。
ありぁまぁ、原爆実験の影響で巨大化したアリが人間を襲います

…なぁ~んて、冷静に書いてますが、
見て下さいな、ジャケツの人々の パニクりようったら
じゅんP

じゅんPの感想・評価

3.4
放射能の影響で巨大化した蟻と、人間の勝者なき戦い。

こっちの方がだいぶ先ですが…Themが何なのか、徐々に核心に迫りつつ、人間側の対応の行程を魅せていくところは「シン・ゴジラ」っぽいし、自分たちの非を棚上げにして、殲滅しようとするところは「スターシップ・トゥルーパーズ」っぽい。

って言うとやや褒めすぎだけど、下手に時代を反映したメッセージが入ってないことで、今見ても全然古さを感じさせない良質SFパニック。
324

324の感想・評価

3.9
核開発の真っ盛りな時期のSFは外れがない。

役所のトラブルシューティング。
取って付けたような安いヒューマニズムがなく、事務的に淡々と進行する。簡素で良い。

警察から軍、政府へと組織が強大になるごとに、人間性は排されて登場人物は完全にコマとなる。そこが妙にリアル。人間と蟻は似ている。
飛び立ったTHEMの存在が公になりそうになる焦燥と混乱と緊張たるや。THEMが登場していない時の方が危機感があった。

例によって種を蒔いたのは人間で、焼き払い駆逐するのも人間で、苦しむのもまた人間。
少女が見たバケモノを「THEM!」としか言わなくなったからこうと。
ほんでそのバケモノはなんなの?って話。

それがもはやアリをデカくしただけやん。そんなに怖さはないかな。気持ち悪さはあるけど。
あと、これが日本の映画にも影響与えたっぽいなとは感じた。てか邦題ナニコレ…

ところで、向こうの怪獣は魅力がないよね。今と昔も。ゴジラやガメラと比べたら、やっぱりパニック映画かな?

とか思いながらも、結局なんやかんや楽しみました。
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