放射能Xの作品情報・感想・評価

「放射能X」に投稿された感想・評価

ゴジラと同じ年に作られた「放射能怪獣モノ」。1/1で作られた巨大蟻達=THEMの造形は素晴らしく、数あるモンスター映画の中でもかなり手が掛けられている。

今作とゴジラを比較してみると、放射能への恐怖がアメリカと日本とで全く異なることがよくわかる。今作での放射能は「日常を静かに侵略する、対処可能な脅威」となっていて、死者は出るし出来事の拡大を感じさせるもののどこか楽観的。
ニューメキシコで行われた核実験が引き起こす、突然変異した巨大蟻の恐怖を描いたモンスターパニック。

半世紀以上も前のモノクロ映画と侮るなかれ!!
殺人事件の捜査=刑事ミステリーのような序盤、犯人(巨大蟻)の特定、
学者による蟻の生態解説、巣穴殲滅作戦からラストまで緊張感がある。
この作品が素晴らしいのは、巨大化した蟻の習性を劇中に盛り込み、
ただの絵空事の子供騙しでは無い点。
蟻酸、砂糖への執念、女王蟻の習性、蟻社会の成り立ちと役割分担などを、
蟻学者らが科学的に捉えながら、巨大蟻退治の対策を練っていく演出はリアル。
身近な蟻だからこそ、巨大化した時にどれだけ恐ろしいかを理解できる。
最近話題のヒアリがもし巨大化したら、とんでもない恐怖である。
5メートル程の巨大蟻の模型は、流石に今見ると張りぼて感が強いが、
そうした予算や技術の問題により、ハッキリと見せられない事を逆手にとり、
視点、影、音(キリキリキリという巨大蟻の鳴き声)が生み出すサスペンス効果を醸成しており、
本作のホラー演出の秀逸さを際立てている。
この点は監督の力量が光っており、他のモンスター映画とは一線を画すると言える。
蟻の飛散とともに軍隊が出動し、戒厳令が敷かれていくのもリアリスティックであり、
クライマックスで展開される、下水道内のアメリカ軍の巨大蟻掃討作戦・巨大蟻の群れは大迫力であり、この終盤を見るだけでも一見の価値がある。
噂では当初はカラーの予定だったらしいが予算の関係で、モノクロになったらしく、
カラー版も見てみたいが、いずれにせよモンスター映画ファンには是非見て欲しい一本です。
ありぁまぁ、原爆実験の影響で巨大化したアリが人間を襲います

…なぁ~んて、冷静に書いてますが、
見て下さいな、ジャケツの人々の パニクりようったら
じゅんP

じゅんPの感想・評価

3.4
放射能の影響で巨大化した蟻と、人間の勝者なき戦い。

こっちの方がだいぶ先ですが…Themが何なのか、徐々に核心に迫りつつ、人間側の対応の行程を魅せていくところは「シン・ゴジラ」っぽいし、自分たちの非を棚上げにして、殲滅しようとするところは「スターシップ・トゥルーパーズ」っぽい。

って言うとやや褒めすぎだけど、下手に時代を反映したメッセージが入ってないことで、今見ても全然古さを感じさせない良質SFパニック。
324

324の感想・評価

3.9
核開発の真っ盛りな時期のSFは外れがない。

役所のトラブルシューティング。
取って付けたような安いヒューマニズムがなく、事務的に淡々と進行する。簡素で良い。

警察から軍、政府へと組織が強大になるごとに、人間性は排されて登場人物は完全にコマとなる。そこが妙にリアル。人間と蟻は似ている。
飛び立ったTHEMの存在が公になりそうになる焦燥と混乱と緊張たるや。THEMが登場していない時の方が危機感があった。

例によって種を蒔いたのは人間で、焼き払い駆逐するのも人間で、苦しむのもまた人間。
少女が見たバケモノを「THEM!」としか言わなくなったからこうと。
ほんでそのバケモノはなんなの?って話。

それがもはやアリをデカくしただけやん。そんなに怖さはないかな。気持ち悪さはあるけど。
あと、これが日本の映画にも影響与えたっぽいなとは感じた。てか邦題ナニコレ…

ところで、向こうの怪獣は魅力がないよね。今と昔も。ゴジラやガメラと比べたら、やっぱりパニック映画かな?

とか思いながらも、結局なんやかんや楽しみました。
数年前購入したDVDで再度観賞。
好きな映画を聞かれたら間違いなくコレを挙げるだろう。海外サイト(The 10 Greatest Giant Monster Movies of All Time)では世界の怪獣映画第三位にランクインしている。

安っぽくも愛嬌のある巨大蟻のプロップ(模型)特撮は同年に公開されたゴジラの足元にも及ばないが、緊密な因果律による巨大蟻追跡のドラマ部分は文句のつけようがなく素晴らしい。下手な人間ドラマを入れずに、終始蟻との対決を描いたために飽きることなく一気に楽しめた。
これぞ正に珠玉の怪獣映画である。
もつ

もつの感想・評価

4.0
普通にめちゃくちゃ面白いしでかいアリめっちゃかっこいいしサイコー!!!
この映画を今の技術で作るとZ級になりそうな予感プンプンするけど、それもまたよき。
いつ見たか忘れたけども。
これ見た頃モノクロ時代の特撮漁ってた
ニューメキシコ砂漠地帯のいち巡査部長に過ぎないベンが、どんどん深刻化する事態の中、成り行きとはいえ担当部署の垣根を越えて、軍の総力を挙げたロサンゼルス最終決戦にまで果敢に最前線で奮闘する。
なんて付き合いのいいヤツだ。(笑)
責任をたらい回しにする役人の方々に、是非ご覧頂きたい。☆

(↓コメントにネタバレ)
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