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クラッシュのSUIのネタバレレビュー・内容・結末

クラッシュ(2004年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

人種差別主義者の警官がマット・ディロンに似てるなと思って見てたら、本当にそうだった。マット・ディロン、久しぶりに見たな。

警官に人種差別された上にセクハラまで受けた女がその警官に助けられて、プライドを傷つけられた彼女の亭主は差別主義者の警察官の相棒に意地を通そうとする。
その差別主義者の警官こそがマット・ディロンだ。
悪いヤツじゃないんだけど、感じの悪い役をやらせたらピカイチ。

冒頭に起きた交通事故を軸にして、人種差別をテーマにしたいくつかのサイドストーリーが展開される群像劇。
ムカつくヤツが人を助けて、普通にいいヤツが人を殺す。ちょっとしたボタンのかけ違いで人はどのようなヤツになり得るし、態度と心が必ずしも一致しない、ということを端的に描き出している。

それぞれのシークエンスごとに描かれるエピソードにはしっかりとした布石が置かれ、終盤でその意味に気付く。ああ、あれがここに絡んでいたのかと、見ていて気持ちが良かった。

よくできた面白い映画だった。
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