ホイットモア大統領

マスターズ/超空の覇者のホイットモア大統領のレビュー・感想・評価

マスターズ/超空の覇者(1987年製作の映画)
4.3
「群雄割拠!」と書いて、“スーパー・ノヴァ” と読む!「大活劇SF維新!!」と書いて、”ダイナミック・アクション・レボリューション” と読む!
それが、『マスターズ 超空の覇者』だ!!!

全宇宙創造のグレイスカル・パワーを狙う魔王スケルターによって、グレイスカル城は陥落し、それを守る聖女ソーサレスが捕まった!がしかし、この星にはHE-MAN(ヒーマン)がいた!転送キーを開発した科学者グウィルダーの手引きにより、開始15分で敵のアジトに潜入したのは良かったが、もろバレ&多勢に無勢で現代(80's)の地球🌏にワープすることになる。

そんなあらすじで、キャノン・フィルムズが巨費を投じたSF超大作!

しかしその実態は…OPから「スーパーマンのテーマ」そっくりなスコアが流れたかと思うと、ダース・ベイダーとトルーパーを足して2で割ったような兵士が並ぶ中を、今度は『スター・ウォーズ』で流れそうなスコアをバックに『新たなる希望』のOPよろしくスケルターさんが闊歩してくるので笑いが止まらずww

転送キーも音階が作動条件で、なんだか『未知との遭遇』のようでした。でも、作曲は『ロッキー』のビル・コンティさんで、スコアはかなり素晴らしいのがなんか悔しい笑

そして、そこに添えられるは筋肉を魅せるヌルめのアクションと青春ラブストーリー。つまり盛り沢山。だがそこがいい!笑

主人公HE-MAN演じるは、本作が初主演のドルフ・ラングレン。半裸のムキムキテカテカマッチョマンで、「ア〜イ・ハヴ・ザ・パワ〜!」と言いながら巨大な剣で戦う。割と銃も使う。
けど、閑静な住宅街を半裸にマントの男が忍び足で移動する姿、そして、悪者に追われるヒロインの前に急に現れ、その格好で「落ち着くんだ」などと言って抱きしめてれば、どう見ても犯罪者にしか見えない笑

一方のスケルター役は、'70s『ドラキュラ』のフランク・ランジェラさんが演じてるんだけど、骸骨マスクで顔は一切映らない!変身するとさらに黄金のカブトを被ってしまうのでさらに映らない!
で、なぜかHE-MANを跪かせることに執着している。

そうこの映画、登場人物の背景や過去が全く描かれないから、巻き込まれた地球人同様どういう気持ちでいればいいのかわからず、カオスさに拍車をかけている気がします。でも次第に変な高揚感が生まれていて、気づいたらこんなスコアになってました笑

あと、『スクリーム』シリーズのTVリポーターでお馴染みコートニー・コックス、『オーヴァーロード』でも触れたメグ・フォスター、ティーラ役のチェルシーさんたち女優さんは(衣装はどうあれ)皆綺麗。

特殊メイク軍団に豪華セット、隙あらば爆発と、映像の賑やかさは申し分なく、特にクライマックスのHE-MAN vsスケルターの戦いにおける照明の使い方はかなりカッコいい!ただ、ここも『帝国の逆襲』的だし、『ジェダイの帰還』も取り入れちゃったりして、かなりの欲張りセットになってます笑
ラストも『バック・トゥ・ザ・フューチャー』みたいな爽やかさ笑

ちなみにテレ朝版の吹替は、D.ラングレンが大塚明夫さん、F.ランジェラが大塚周夫さんで、親子対決が楽しめる本作。M.フォスターの吹替は高畑淳子さんで、これがまたかなりのハマり役!