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終着駅のkazu1961のレビュー・感想・評価

終着駅(1953年製作の映画)
3.5
▪️Title :「終着駅」
Original Title :「Terminal Station」
▪️Release Date:1953/09/15
▪️Production Country: アメリカ・イタリア
🏆Main Awards : ※※※
▪️Appreciation Record :2020-010 再鑑賞
▪️My Review
一見するより奥深いシチュエーションドラマです。先ずは、殆んど全編がタイトル通り人々がごった返した終着駅(ターミナル)を舞台にしているのがミソですね。不倫を描いているんですが、それ以上に人間模様を描いています。
不倫を描いた映画は多く古くからありますしまた名作と呼ばれるような良品も多いです。しかしながら『終着駅』は 不倫関係の2人だけでなく、彼らがターミナルで出会ったり、見かけたりする多くの人々の人生模様もさり気なく描いているのが凄いところ。そして、それらの人生模様に触れることによってジェニファー・ジョーンズ、不倫妻の心理面にも少なからず影響を及ぼしているのが、本作の奥の深さを感じさせますよね。
リアルタイムで時間が進む設定もなかなか効果的で緊迫感を得られることができたり、ジェニファー・ジョーンズの最後の選択も良かったです。
ラストシーンは当たり前の結末とはいえ、少々苦味を感じさせるのも良いですね。人間って様々な出会いあり、つながりがあったり、不思議な縁で結ばれたり、そんな人間ってお互いに協調し合って生きていくんだという力強いメッセージを感じられるのが本作の素晴らしいところです。
それにしても、甥っ子のが不倫している叔母さんのブレーキ役を果たしているのが、なかなかニクイ設定ですね(笑)。
当時のハリウッドを代表する大スターモンゴメリー・クリフトとジェニファー・ジョーンズの共演で当時は話題になったようですが、個人的にはモンゴメリー・クリフト演じる男性のキャラクターがイタリアン人の情熱・執着を演じているにしろ最後まで好きになれませんでした(笑)。
小ネタとして、日本で初公開される前は、題名と同じ意味を表す言葉は「終点」ぐらいしかなかったが、この映画の邦題から「終着駅」という新しい言葉が生まれたそうです(*_*)。。

▪️Overview
ハリウッドの映画プロデューサー、デヴィッド・O・セルズニックが映画『逢びき』に匹敵するメロドラマを作ろうと、イタリア「ネオレアリズモ」の巨匠ヴィットリオ・デ・シーカ監督を招いて作りあげた恋愛映画の名作。日本でも大ヒットした。キネマ旬報ベストテン第5位。主演は「陽のあたる場所」のモンゴメリー・クリフトと「聖処女」のジェニファー・ジョーンズで、子役ディック・ディマー、ジーノ・チェルヴィ、パオロ・ストッパが助演する。
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