「どろろ」などの塩田明彦監督による宮崎あおい主演の一人の女子中学生の不幸を描いた映画。こういうのをファムファタルというのかな。
最近、私情で書くことができなかったのですが、いろいろと現実世界が忙しいこともあり、もしかしたら、レビューのペースがこれまでより遅れるかもしれません。でも頑張ってやってみます。
人間の本質は悪、しかし一度過ちを犯してしまうと良心の呵責から逃れることはできない。終盤の火炎瓶を障碍者の人と投げるシーンで、ふっと我に返る彼女を見ると人間の本質は、個人的には善なのだと感じた。
宮崎あおいの浮世離れな雰囲気がとても良い。この頃の彼女のどこか神秘的ながら天使のような容貌が、映画にさらに神秘性をもたらす。どちらかというと淡い演出であるため、岩井俊二作品のような雰囲気が醸し出されている。
親からも見放され、義父からも変なことされ、常に男に誘われ、男が自分のせいで死に、友達まで自分を上から目線で可哀想という。唯一の理解者ともすれ違い、地獄に落ちる過程を見ているようであった。
まあ、こういう映画も、結構面白い。もうちょっとえぐい描写があっても良かった気がするけど、淡い雰囲気には合わないかもね。