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異人たちとの夏のkazu1961のレビュー・感想・評価

異人たちとの夏(1988年製作の映画)
3.8
「異人たちとの夏」
1988/9/15公開 日本作品 2018-178
再鑑賞

何故かいつもお盆の時期に鑑賞したくなる作品ですね(笑)真夏の情景、亡くなった両親との再会、テーマ的にやはりお盆ですよねー。
風間杜夫演じる主人公の描き方、世の中との折り合いを上手くつけられず、不器用に生きざるをえない人という人物造形は、まさに山田太一の真骨頂ですね。そして、音楽と浅草の街並みを見事に魅力的に映し出して、郷愁的な空気とノスタルジーを描き出した大林監督とのペアがたまりません!
チャキチャキな下町の男(父親)を演じてる片岡鶴太郎の存在感も素晴らしいです。
そして、ラスト近くの今半でのシーンは印象に残るシーンです。すき焼きの湯気越しに、子息子に対して生きてほしいという願いと、今まで感じることができなかった親から子への無償の愛を感じることのできる素晴らしいシーンです。
ラストは少し、オカルトっぽくなったのは個人的には残念ですが、それでも温かさの残る素晴らしい作品ですね。

原作は「ふぞろいの林檎たち」の脚本家として知られる、山田太一の同名小説。監督は「時をかける少女」や「ねらわれた学園」で知られる大林宣彦。壮年のシナリオライターが邂逅する、白昼夢のような奇妙な日々を描く。出演は風間杜夫、片岡鶴太郎、秋吉久美子、名取裕子、永島敏行など。
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