めちゃ面白い。
練られたストーリーと魅力的なキャラクターと的確なカット割。脚本と演出がどちらも高水準。
軍を転々とする新聞記者が、不遇な役割を押し付けられている独立愚連隊を訪れて見習士官の死の謎を解こうとする、というミステリー要素を軸に、恋愛やサスペンスやアクションが絡むミックス具合が見事だった。最後の戦闘がなければみんな…と思ってしまうけど、あの凄惨さが必要なんだろう。
『どぶ鼠作戦』を観た時から佐藤允にメロメロなのだが今作の佐藤允もまた最高。はつらつとした笑顔で頭の冴えるキャラクターがよく似合う。馬に乗るシーンも堂々としてかっこいい。
佐藤允以外にも、独立愚連隊の副長の中谷一郎やその部下の江原達怡も大変いい顔立ちだった。とくに中谷一郎の演じる石井軍曹は怪しくも頼もしいかなりいいキャラクター。
他にも夏木陽介やミッキー・カーチス（この二人は結構似てる）、瀬良明など岡本喜八の同年作品『暗黒街の顔役』で観たばかりのメンバーも多い。
従軍慰安婦たちまで含め、軍の前線にいる（良くも悪くも）人間味ある人々が描かれるのがいい。
ついでに慰安婦でありヒロインの雪村いづみの歌を調べて聴いてみたらめちゃくちゃ良かった。
