shino

ワン・デイ 23年のラブストーリーのshinoのレビュー・感想・評価

4.8
"君にひとつだけプレゼントするなら何だと思う?それは自信だ。"

人にはオススメしにくいけど、苦しくて切なくて、素敵な余韻が残る映画。
個人的に少し気持ちが重くなって後をひくような映画が大好きで、久しぶりに出会えてうれしい。

エマとデクスターが出会ったのは、7月15日、大学の卒業式、聖人の祝日。
タイトル通り、毎年その日だけを23年間切り取って描かれていくストーリー。1年の間に二人の関係がどう変化したか、会話や雰囲気から推測してつなげていく感じ。

お互い惹かれていながら、親友でいることを選んだ二人。
え、なんで!と最初は思ったけど、好きだからこその選択だったんだろうな…この関係が壊れるのが怖いからとかじゃなく。
女は現実的で、男は弱いってことが所々で強調されてる気がする。
普通のラブストーリーと違って、ひとつも見てる方の思い通りにならない、それでいてリアルで共感できる。

とにかくデクスターは魅力的だけど20代は自分本位で欲望が爆発している。やはり男は30歳からだなと勉強になった。笑

エマの元彼のイアンが、最後にデクスターに贈った言葉。最後に出会った7月15日に戻るシーンに涙腺がやられた。あれはずるい。

デクスターが不憫すぎるけど、人生においてあんなに愛せて親友と呼べる人がいたことが、その人をどれだけ支えるんだろうって羨ましくも思えた。

あー素敵な映画だったー!!
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