たけちゃん

モンスターズ・インクのたけちゃんのレビュー・感想・評価

モンスターズ・インク(2001年製作の映画)
4.5
にゃんにゃん!


ピーター・ドクター監督 2001年製作
声優ジョン・グッドマン、ビリー・クリスタル


シリーズ「映画で振り返る平成時代」
今回は平成14年(2002)です。

それにしても、今日は平成最後の日なので、テレビは特番一色ですね。ただ、天皇陛下が亡くなって元号が代わる自粛ムードの中での改元とは違い、お祝いムードなのはとても良いなぁと思って過ごしましたが、皆さんはいかがですか?
でも、テレビがどこも同じ感じなのは勘弁。
こんな日は映画ですよね( ˘ ˘ )ウンウン



平成14年は大きなスポーツイベントが重なりました。
冬にはアメリカのソルトレークシティにおいてオリンピックが、そして、夏には日韓共同開催でサッカーワールドカップが開かれましたね。

この年のオリンピックは、前年秋に起こった同時多発テロのこともあり、テロへの警戒感とそれに対する団結感が強く出たものでした。このタイミングでアメリカ開催だったことも大きいです。
でも、その分、オリンピックの政治利用なんてことも言われて、あまり良い印象は無し。日本の成績も散々でした……。


もうひとつのサッカーワールドカップは、初の日韓共同開催ということでお祭りフィーバーでした。
誘致に至るまでは韓国と泥々の戦いをしましたが、大会は両国ともに大健闘。日本は予選リーグを1位通過で初のベスト16入りでしたが、韓国はなんとベスト4入の快挙!驚きました。
僕はこういうイベント大好きのにわかなので、めっちゃフィーバーに乗っかってました(笑)


他には小柴昌俊さんと田中耕一さんのノーベル賞ダブル受賞などもこの年でした。



平成14年の映画と言えば、シリーズものとなる大作映画が多数作られました。
サム・ライミ監督による「スパイダーマン」の1作目が作られ、他には「ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔」、「スターウォーズ クローンの逆襲」「メン・イン・ブラック2」に「007ダイ・アナザー・デイ」などが公開されヒットしました\(^o^)/


僕としては、世界的なヒット作で、日本では2001年冬に公開された「ハリー・ポッターと賢者の石」を取り上げないわけにはいきません。

僕は元々、原作のファンなんです。
しかも、かなり初期からのファンではあるんですが、原作発売から直ぐというわけでもないんですよね。

原作の翻訳が出たのは1999年の12月で、イギリスでは1997年に発表されています。その翻訳本が出てからしばらくは見向きもしてませんでした。そもそもイギリスでのことも知らなかったし……。

でも、そのうち、本屋にヒラ積みされている本が気になってしまい、つい手に取ってしまったんです。僕の持っている本の印刷日を見ると、買ったのはおそらくは2000年の10月くらいだと思うんですよね。だって、秋になると本を読みたくなるでしょ?( ¯−¯ )フッ

そしたら、もうどハマリで!
だから続編となる「ハリー・ポッターと秘密の部屋」からは全て初版本です(ˆωˆ )フフフ…

当時、進学塾の講師をしていたのは書きましたが、大手の塾だったので、毎月発行する広報誌なんかもあり、その頃、僕はその冊子作りの担当でもあったので、1ページ丸々ハリー・ポッターの魅力を語るのに使ったりと、かなりの拗れぶりでしたね(笑)


そんな中での映画化でしたから、もうテンション上がりまくり。でも、当時、ハリー・ポッターって全然知られてなくて。あっちこっちで啓蒙してましたよ( ˘ ˘ )ウンウン

わが家では、まずは嫁を巻き込み、次に子供にも。
ただ、上の子がその頃5歳なので、まだちょっと早いから、ソフト化されてから見せたと思うんだけど、そのあとは、家族みんなハリポタファンとなり、しだいに劇場に行くようになりましたよ(^-^)
何作目からか忘れたけど、公開の度にみんなで観に行く一大イベントになりました\(^o^)/
特に、娘は親に似てファンタジー好き、本好きになり、小学生の頃は原作も読むようになっていましたね。
作戦成功かな(笑)




さて、そんなわけで、本当ならハリー・ポッターシリーズをレビューしたいわけですが、レビュー済なので、今回はこの年の次点作となる「モンスターズ・インク」を(^-^)


この映画は逆転の発想が成功のポイントでした。
「トイ・ストーリー」「バグズ・ライフ」ときて、この「モンスターズ・インク」の成功が、ピクサーの勝利の方程式を完成しましたよね。
その成功のポイントとは?
アニメでしか描けない世界をリアルに描くこと。

「トイ・ストーリー」では、おもちゃに命があって、自分で考えたり感じたりすることができたら……。誰しもが子供の頃に考えたかもしれないこと。でも、現実的ではないこと。それが、アニメなら描けるんです。人間の知らないおもちゃの世界に感動しましたよね。
虫に命があるなら、感情や生活もあるのか?
それを描いた「バグズ・ライフ」も同様です。
そもそもディズニーはネズミの擬人化で大きくなった会社ですから(ˆωˆ )フフフ…


そして、「モンスターズ・インク」
モンスターって怖い存在ですよね。
その存在に怯え、できれば会いたくないもの。
でも、それって、本当なの?
相手に会って確かめたの?
それが向こうも同じ思いだとしたら?

その一方で、怖いものってみんな好きですよね。
特に、子供は怖い話が大好き。
でも、本当に怖い話はトラウマになる。
夜も眠れなくなる。
怖くない怖い話が見たいよね。


それが「モンスターズ・インク」です。
モンスターの世界で1番恐ろしいと思われているのは、なんと人間の子供。
だから、モンスターの世界に人間の子供を侵入させてはいけない。
でも、モンスターの世界のエネルギー源は子供の叫び声なのです。その叫び声を手に入れるためには恐ろしい人間の世界に行かなければならない。それを集めるためにモンスターズ・インク・カンパニーは運営されています。


そこに1人の女の子が迷い込みます。
それがブー。
普通のアニメだったら、あるいは、よくあるジュブナイルファンタジーだったら、この子が主人公になりますよね。
でも、「モンスターズ・インク」ではブーは掻き回すだけで最初から変わることはなく、ストーリーの中で成長もしません。
変わるのはモンスターたちの考え方(文化)と観ている私たちのモンスターへの思い。

途中からはサリーやマイクのことを、もうモンスターとしては見ていませんでしたよね。
そして、ラストシーンのなんと心温まること。
人が分かり合うのは、外見や出自には関係がないというメッセージがよく伝わりました。
素晴らしい作品でした( ˘ ˘ )ウンウン



あと、今回は改めて吹き替えの重要性を感じましたね~。
実は、今回、最初に字幕版で観たんです。
字幕は初めてでした。
サリーはジョン・グッドマン、マイクはビリー・クリスタル。役者としては2人とも大好きなんですが、サリーとマイクではなかった。だから、楽しめなかったんだよね。

個人的な意見ですが、アニメって母国語がいいなぁって思うの。実写は役者の顔が見えているので日本語の方が違和感だけど、アニメは違うから。だから、誰が何と言っても、サリーは石ちゃんだしマイクは田中さんなんだよね。2人は上手かったなぁ。アニメの面白さが倍増されましたよ。慣れもあるんだろうけど……。
逆に、顔の見える実写版の吹替えは、顔の浮かぶ俳優は避けて欲しいなぁ。



そんなわけで、山ちゃんも嘆いていましたが、実写の吹替えをするなら俳優ではなく声優を使って欲しいです。当然、MARVELもです( •̀ω•́ )و✧