みりお

イースター・パレードのみりおのレビュー・感想・評価

イースター・パレード(1948年製作の映画)
3.8
ミュージカル部の3月の課題🌈
コロナのせいで3月の舞台がぜーーーんぶキャンセルになってスネまくってたら、いつのまにか締め切りが😂💦
ということで、お花見できないぶん春を感じようと『イースター・パレード』🌸🐝🍀

あぁ〜〜〜宝塚があらかたキャンセルになってるせいでミュージカル不足の日々を送っていましたが、やっぱりザ☆ミュージカルはいいッ😍❣️
ミュージカルといったら、燕尾の襟元をピシッと持って、シルクハットを華麗に被り、ステッキを投げなきゃ始まんないわッ(๑˃̵ᴗ˂̵)🎩
宝塚の男役さんたちのキメキメのダンスも良いけれど、アステアの流れるような所作もまた良いなぁと、ワクワクしながら観ることができました💓

まだまだ不勉強ですが、アステアの魅力って力の入りすぎないダンスだと思います✨
有名ミュージカルで活躍される舞台人の方たちにも2種類いると思うのです。
まずは鏡の前で何百回と練習したであろうキメッキメの力の入りまくったダンスを披露する方。
たとえば『雨に唄えば』のギズモを演じたドナルド・オコナーはこちら🌟
そして、力が抜けているにもかかわらず指先まで美しい天性の所作で流れるようなダンスを披露する方💕
みりおが10年好きだった宝塚のトップスター明日海りお様も後者のダンサーでした✨
そして言うまでもなくアステアもこちら🌟
もちろんキメキメのダンスはカッコいいんだけど、アステアのような力の抜けたダンスは観ている人たちをハミングさせてしまうような不思議な力を持っていると思います😘🌸

だからダンスシーンは知らず知らずのうちに体が動いてしまう楽しさ❣️
特におもちゃ屋さんでの「Drum Crazy」は、舞台で観たら確実に手拍子をしていたこと間違いなしの、ドキドキが止まらないダンスの連続でした👏💖

そして相手役のハンナを演じるジュディはこのとき26歳。
辛い薬漬けの日々を感じさせないような笑顔と力強い歌声に、本当に春風を感じたような気分でした🌸✨
ダンスが本業ではない中、よくここまで踊りあげたなぁ💃
特にジークフェルドのオーディションで踊った「When the Midnight Choo-Choo Leaves for Alabama」はお見事でした❣️

あとなにより驚いたのがナディーン役のアン・ミラーのダンス‼️
こんなに上手い人初めて観た…👀💦
どれほど回っても絶対に軸がぶれない驚異の才能ですね✨
ジークフェルドで踊った「Shaking the Blues Away」は圧巻❣️
このときアン・ミラーはなんと背中を痛めていたらしいのですが、背中痛い人が踊ったとは思えないほどのダンス🙈💕
ここだけは巻き戻して観ました╰(*´︶`*)╯♡笑

この作品が作られたのはなんと1948年✨
戦後3年目にしてこれだけのものを作れたというのは素晴らしいですね🍀
そしてなにより、男性は兵士として国に貢献することが最良とされた時代に、アメリカ軍の慰問をしながらダンスの腕を磨き続けてくれたアステアに心から感謝したいです☺️💖


【ストーリー】

有名ダンサーのドン・ヒューズ(F・アステア)は、パートナーに去られた意地で、酒場で歌手をやっていたハンナ・ブラウン(J・ガーランド)をダンサーに仕立て上げようとする。
ダンスの基本も知らない彼女に頭を悩ませるドンだったが、練習の中でお互いを理解し、徐々に高め合っていく。


【キャスト・スタッフ】

*監督:チャールズ・ウォルターズ

米・ニューヨーク州出身🇺🇸
振付もできる監督さんで、1940年台からMGMで活躍したそうです✨
1946年『ジーグフェルド・フォリーズ』で監督デビューし、『アニーよ銃をとれ』などの作品を残しています✨


*ドン・ヒューズ:フレッド・アステア

米・ネブラスカ州出身🇺🇸
4歳からダンススクールに通い、17歳でブロードウェイに進出を果たし、20歳で名声を確立した天才✨
1921年には姉・アデールと舞台『バンド・ワゴン』を大成功させました🌟
しかし姉の引退を機に映画に進出し、1933年に『ダンシング・レディ』でスクリーンデビューしています❣️
その後ジンジャー・ロジャースとコンビを結成し、二人のダンス・コメディによって映画会社が経営を立て直したと言われていますが、ロジャースが「アステアの添え物」的な立場に満足しておらず、1930年台後半にコンビは解消し、アステアは一度落ち目の時期となってしまいます💦
そして1948年の本作で、「ポスト・アステア」の地位にあったジーン・ケリーが骨折したため、代わってアステアが本作の主役を引き受けたのですが、世界的なヒットにより「過去の人」となりかけていたアステアの人気は再度急上昇することになります💖
そこからまた多数の名作ミュージカルに出演しますが、晩年は体力の衰えにより一般映画の出演へとシフトしていき、1974年には『タワーリング・インフェルノ』でアカデミー賞助演男優賞候補にノミネートされています✨
その他の出演作は『トップ・ハット』『踊る大紐育』『バンド・ワゴン』『パリの恋人』など。


*ハンナ・ブラウン:ジュディ・ガーランド

『オズの魔法使』でみりぺでぃあ記載済🌟
歌が本業にもかかわらず、本作ではアステアに十分ついていくだけのダンスを披露しており、さすがプロという出来栄えの作品を作り上げていました💖
可愛らしいし、綺麗だし、全然太くないし、なんでこの子が薬漬けにならなきゃいけなかったんだろう…とやはり考えてしまう😢💦
でもキラキラした笑顔は本当に素敵で、ラストのイースター・パレードの注目を全部かっさらっていったかのような笑顔が魅力的でした(*´꒳`*)


*ナディーン:アン・ミラー

ほんとこの人は本物のうまさでした❣️
どんな勉強したらこんなダンサーに⁉️と思いましたが、経歴は至って普通…
やはり天賦の才のようで、うらやましい限りです😍💖
米・テキサス州出身🇺🇸
高校卒業後、ナイトクラブで働いていたところをスカウトされ、1937年『新人豪華版』本格デビュー🌟
主な出演作は『踊る大紐育』『キス・ミー・ケイト』『我が心に君深く』『艦隊は踊る』など。
しかし映画ミュージカルが下火になるにつれて舞台に軸足を移し、後年はブロードウェイで活動したそうです✨
みりお

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