新潟の映画野郎らりほう

ラストラブの新潟の映画野郎らりほうのレビュー・感想・評価

ラストラブ(2007年製作の映画)
2.0
【田村正和】


いつまでも若いなあと思っていたけど………田村正和も老けたなあ(^o^υ 声も細くなって本当に心配してしまった。 -無論田村の老けは役作りなのだが-
この作品はそんな田村の[男の美学]を楽しむ映画だよ。

若者に[年の功]とも言うべき人生訓を語る田村は、本当に説教をしている様な印象で巧い。 しかし立ち居振る舞いや数々の仕草が「まるでダンスを舞っている・いちいちポーズを決める」かの如しで総じてオーバーアクト(この作品に限らずだが…)、でもそれら全てを含めてこれが田村の「男の美学・かっこよさ」なんだな(^o^)

私は田村正和については好感だった。 問題は他にあるんです-(^-^υ




【伊東美咲】


伊東美咲の美しさは凄い。 大きな瞳・筋の通り少し上向きの鼻・小さく美しい口元。 ~ 特に横からのショットで捉えられる彼女は それら美点が前面化され驚嘆する美しさだ。
だがそれだけでは「お人形さん」だ。 感情面の表出が決定的に弱い。 ベランダで酒を呑む伊東からは「酔い」も「哀しみ」も感じられず 笑いがでる程滑稽だ。 事務所の方針なのか? それとも自身の能力不足なのか?

「感情を露にし美しい顔を崩す事、を怖れてほしくない」。 ~ 森迫のマジ泣きや田村の痛みの演技に見られる[表情]は確かに崩れているが そこに心を揺らす感情があるのだから。

[綺麗な人]からの脱却を望む。 伊東美咲に望む。




《劇場観賞》