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暗黒街の弾痕のkazu1961のレビュー・感想・評価

暗黒街の弾痕(1937年製作の映画)
4.2
🔸Film Diary🔸
▪️本年鑑賞数 :2021-646 再鑑賞
▪️死ぬまでに観たい映画1001本-※※※

🖋 『俺たちに明日はない』(1967)のボニーとクライドをモデルにした最初の映画化としても知られる傑作です。かたやアメリカン・ニューシネマ、本作は後のフィルム・ノワールの先駆けとその描かれ方が全く違いますが、本作の方が“純愛”を見事に描き、明日なき恋人たちの逃避行を描いた先駆的な作品です。

🖋そして何と言っても監督は、ドイツ表現主義映画の巨匠フリッツ・ラング。フィルム・ノワールの先行的な描写とその映像はさすがです。さらにキャストは瑞々しいヘンリー・フォンダとシルヴィア・シドニー、とても魅入ってします作品です。

🖋雨の中を黒いこうもり傘がうごめく白昼の銀行強盗、照準器を通して十字架の磔のように恋人たちの姿をとらえる銃など、その映像の見どころもいっぱい。エンディングも素晴らしいですね。

🖋個人的にはラング、アメリカ時代の最高傑作だと思います。

😢Story:(参考:Amazon )
恋人ジョーンが涙を流して、官選弁護士スティーヴン・ウィットニーが運動したお蔭で、前科三犯のエディは保釈出獄を許される。ドーラン神父に送られ自由の身となった彼は、運送会社のトラック運転手となる。ジョーンの姉ポニーは妹がエディと結婚することに反対し、彼女に恋をしているウィットニーと結婚するように勧めたが、ジョーンは即日エディと式を挙げる。前科者と蔑む世間の冷たい眼に苦しめられながらも、二人に幸せな日が続いていた。郊外に庭園つきの小住宅を買うことになり、そこへ引移った日、エディの雇主は遅刻を理由に、非情にも彼をクビにする。なんとか職を見つけようと狂人のように町をさまようエディだが、前科者の烙印がどこまでも前途を妨げた。その頃、毒ガスを用いて銀行を襲撃し、現金を積んだトラックを奪取した怪盗がいた。乗り捨てた自動車には、エディの頭文字の入った帽子が残されていた。直ちにエディ逮捕の網が張られる・・・

🔸Database🔸
・邦題 :『暗黒街の弾痕(1937)』
・原題 :『You Only Live Once』
・製作国 : アメリカ
・初公開 : 1937
・日本公開 : 1937/06/03
・上映時間 : 86分
・受賞 : ※※※
・監督 : フリッツ・ラング
・脚本 : ジーン・タウン、C・グレアム・ベイカー
・原作 : ※※※
・撮影 : レオン・シャムロイ
・音楽 : アルフレッド・ニューマン
・出演 : シルヴィア・シドニー、ヘンリー・フォンダ

🔸Overview (参考:映画. com)🔸
ウォルター・ウェンジャー・プロのユナイテッド・アーチスツ傘下に於ける第一回作品で、「激怒(1936)」「丘の一本松」のシルヴィア・シドニーと「月は我が家」「丘の一本松」のヘンリー・フォンダとが主演する。脚本は「Gウーマン」「モダン騎士道」のジーン・タウンとグレアム・ベイカーが書き下ろし、「激怒(1936)」に次いでフリッツ・ラングが監督に当たった。助演の顔ぶれは「ギャングの家」のバートン・マクレーン、「鉄人対巨人」のジーン・ディクソン、「ロイドの牛乳屋」のウィリアム・ガーガン、「宝島(1934)」のチャールズ・チック・セールで、撮影は「結婚の贈物」「浪費者」のレオン・シャムロイが担当。
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