怒りは新たな怒りしか生まず、
誰も幸せにはしないと痛感した作品だった。
相手を憎みカテゴライズすることは、理解することから最も駆け離れている。
互いに理解し合おうと歩み寄る姿勢が何よりも大切なはずなのに、怒りは思考停止や自分たちに都合の良い大義名分を生み出すばかり。
刑務所で出会った男性のような人物もいれば、セスの様に集団心理に呑み込まれ、洗脳され自らの行いを顧みない人物もいるのが現実である。
今なお差別は無くなっておらず、憎しみの連鎖は途切れることなく脈々と受け継がれている。
本作のような作品をより多くの人が鑑賞することで、差別について少しでも各々が考えるきっかけになればと思う。
