でしょうかな

アメリカン・ヒストリーXのでしょうかなのレビュー・感想・評価

アメリカン・ヒストリーX(1998年製作の映画)
3.8
父親の形見の車を盗もうとした黒人を射殺し逮捕されたネオナチのデレク。弟のダニーは彼に憧れ同じ道を歩もうとしていた。事件から3年、釈放されたデレクをネオナチは持ち上げるが、デレクは脱退を宣言し、ダニーに何があったかを教える。

なかなかどぎついのう。人種問題が題材なんだからそりゃそうなんだが。
人種差別はなぜ生まれ、なぜ容易に断ち切ることができないのか。それを、ある兄弟を通して描く作品。デレクを演じるエドワード・ノートンの演技や、過去の場面を表すモノクロ映像、各種演出や台詞が印象的。個人的には、デレクが逮捕される場面とデレクと父親の会話、衝撃的なラストが特に印象に残った。ポンと種が植わり、根を張ったそれを取り除くのは容易でない…終盤からラストにかけ、そう強く思った。
一方、アメリカの歴史と冠された壮大なタイトルに比べると、やや属人的に思うし、割と理性的な兄弟が人種差別に至る道のりは少々無理があるように思われた。もう少し「授業」が話に関わるものだと思ったので…。
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