ホイットモア大統領

日本の黒幕(フィクサー)のホイットモア大統領のレビュー・感想・評価

日本の黒幕(フィクサー)(1979年製作の映画)
3.9
佐分利信、大暴れ!!!

見舞いに来た軍隊時代の後輩の腕を掴み、自分の胸を触らせ、「わしは負けんよ。」

自分の娘を日本刀で追いかけ回す!!

絶体絶命の状況に陥ってもなお、「わしが間違っているのではない!日本国民1億人が間違っているのだ!!」

…などなど、“ジャケがカッコいい” という理由だけで見たら、とんでもないカルト映画にぶち当たってしまった!

その佐分利信は、実在したフィクサー:児玉誉士夫、ストーリーは、ロッキード事件をモデルにしているが、事件から3年しか経っていないのに当該の両者のこの扱いは、さすが東映。
今だったら100%の大炎上笑

ただし、元々は大島渚監督、内藤誠脚本の予定だったらしい。
しかし、東映の要望と折り合いがつかず両者は降板。当初の脚本予定だった高田宏治、降旗康男監督が代打で仕上げたとのこと。

その残り香ゆえか、佐分利信が田村正和と狩場勉の美少年コンビを “飼育” し、「イケパラ」ならぬ、「ジジパラ」を形成していく。
脇を固めるは、梅宮辰夫、田中邦衛、成田三樹夫と、いつもの東映オールスターズ。そして、中尾彬が特攻隊長役。

とまあ、濃い…濃過ぎるぞ…!!!
中でも出色なのは邦衛。いつもと違い、熱血漢で仁義に固い男を熱演している。

邦衛好き、カルト好き、暴れ親父好きには是非オススメしたい1本。