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花よりもなほの群青のレビュー・感想・評価

花よりもなほ(2006年製作の映画)
2.4
うーん?是枝監督の感じじゃなくて一気に普通の邦画チックになったと感じた。
ここら辺のさじ加減はまだ苦手だったのかな。やはり万引き家族がそのバランス的には集大成なんだろう。


この違和感は主演の岡田准一のせいかもしれない。
なんか是枝監督の作品にこんなオーラのある役者は出ない感じがする。
もちろん他の俳優をけなしているわけではないし、何より岡田准一を批判しているわけでもない。
岡田准一はやはり岡田准一なのだ。ジャケットも陰日向に咲く、とか天地明察のジャケットと同じような朗らかな顔だ。メジャーすぎて、存在感がありすぎて、是枝監督の他の作品のようなクリアな感じにはちょっと合わない気がした。


話そのものは人情コメディというか、人生において大事な決め事でやるかやらないか、のような決断がいろんなキャラクターにあったけど、演技が演技すぎたかな。自然さが欲しかった。
舞台となる長屋も本来ならリアルな城下町と感じられるかもしれないが今作ばかりはまさに舞台、というかんじだった。

リアルっぽさが全然リアルじゃなかった。
是枝監督の作品だ、と思って手を伸ばすにはちょっとオススメできないと思いました。
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