たけちゃん

ミセス・ダウトのたけちゃんのレビュー・感想・評価

ミセス・ダウト(1993年製作の映画)
4.2
僕を女にして!


クリス・コロンバス監督 1993年製作
主演ロビン・ウィリアムズ


いや~、投稿前に寝落ちしちゃいました……
勝手にお知らせシリーズ「今日は何の日」
昨日、8月8日は「笑いの日」😁😃😄😊☺
「ハハハ」から来ています。
なので、ロビンのコメディを観ようと思い、こちらをチョイスしました。「ミセス・ダウト」👵
「ロビン・ウィリアムズ作品巡りの旅」第7弾です。

そして、今日からちょっと早めの盆休みです(ˆωˆ )フフフ…
札幌に遠征じゃ~って計画してたら、大雨警報も出ているので中止にしました。台風地域のみなさんも含め、お気をつけて……。




さて、映画です。
いや ~、笑った!
めっちゃ面白かったなぁ。
そして、可笑しいのに切ない😭
コメディとしては面白いのに、夫婦の立場にある身、親の立場にある身としては、風刺が効きすぎて、辛い😂
ラストは何とかならんかったの?って思うんだけど、夫婦のことって、他人にはどうしようもないんだよね~。あと、これがアメリカの現実なんだろうね。
親子って血の繋がりもあるし、本当に身内なんだけど、夫婦は契約の関係だから、愛情が切れてしまうとどうしようもない。元の他人に戻るしかない……。
だから、ラストが切ないの。
他人事では無かったなぁ……。



結婚14年目のダニエル夫婦。
ロビン・ウィリアムズ演じるダニエル・ヒラードは、俳優・声優に携わるが、こだわりが強く、長続きしない。
サリー・フィールド演じる妻のミランダは、やり手のインテリアデザイナーで、忙しい毎日。
3人の子宝に恵まれて幸せな毎日……のはずなのに、2人は顔を合わせるたびに、子供を前にしても喧嘩ばかり。
ついに離婚話が持ち上がる。
生活能力の低いダニエルは、裁判所の調停で、親権を妻に取られてしまい、週に一度しか会えないことに。
そこで彼が考えた作戦は、家政婦として子供と接することだった……。



今作はロビン・ウィリアムズの演技巧者ぶりがこれでもかと生かされた作品ですよね。女装の映画と言えばダスティン・ホフマンの「トッツィー」を直ぐに思い出しますが、今作は主人公の動機が異なるので、差別化をはかっていますね。

映画はいきなり「セビリアの理髪師」のアニメシーンから。アニメーションの声優役でした。
今回、吹き替えでも観たんですが、実はロビン・ウィリアムズの声は、山ちゃんこと山寺宏一が担当してまして、これが、もう素晴らしいの。
「アラジン」のジーニー並の面白さ!
字幕派のみなさん、吹き替えもおすすめよ( ˘ ˘ )ウンウン



監督はお馴染みクリス・コロンバス。
もう、この手の作品を撮らせたら、右に出るものなし!
「ホーム・アローン」シリーズの次が本作で、この後、再びロビンと「アンドリューNDR114」を撮り、そして「ハリーポッターシリーズ」へと向かうわけです。
僕も大好きな監督なんです(^-^)


音楽はハワード・ショア。
楽しく切なくの塩梅が良かったなぁ。
ハワード・ショアはクローネンバーグ監督とのコラボも多く、ダークで切ない作風が大好きなんです。
そして、この後「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズの音楽を担当しますからね。素晴らしい!


そして、なんと言っても特殊メイク!
あのミセスダウトへの変身シーンがサイコーですよね。
特殊メイクを担当したグレッグ・キャノンは、今作でアカデミーメイクアップ賞を受賞しました!
色んなメイクを試すシーンがサイコー。
ゲラゲラ笑っちゃった。
最初は、クレオパトラ似のアダムス・ファミリーや魔女のメイク。
そのメイクに合わせて、ロビンがモノマネでふざけるので、たまらんよね。そして、吹き替えも山ちゃんが張り切っちゃって。2人の演技合戦を楽しむような感じで、字幕と吹替えを見比べました( ˘ ˘ )ウンウン




はい、最後に音ネタ💩ウンチクンです。
しんみりの場面はハワード・ショアが盛り上げますが、女装シーンの笑える場面は、大好きな曲で盛り上げてました!

まずは、パーティシーン。
ミランダ大激怒のパーティでしたが、子供たちは大興奮。ダンスに合わせて流れていたのはハウス・オブ・ペインの「Jump Around」。この曲、大好きだったなぁ。
ハウス・オブ・ペインは知らないと思いますが、前に紹介したサイプレス・ヒルなんかと交流があり、ウェストサイド・ヒップホップグループとして知られています。ハードコアな音作りね。
メンバーは、エバーラスト、ダニーボーイ、DJリーサルの3名。3人ともバンド解散後の方が活躍したかな?DJリーサルなんかは、リンプ・ビズキットのメンバーですからね( •̀ω•́ )و✧


子供たちを迎えに行くシーンに流れているのは、ご存知ジェームズ・ブラウンの「Papa's Got a Brand New Bag」。ひと声聴いて、JBだと分かるのが凄いよね。
パパは新しいカバンを手に入れたぜ!と、ダニエルの新しい作戦を暗示する歌詞でしたね。
この曲は1965年のヒット曲。


ミセス・ダウトが子供たちとサッカー。
えっ、そのカッコでするの?(笑)
このあたりの展開って「サウンド・オブ・ミュージック」のマリアにも似てるね(ˆωˆ )フフフ…
それにしても、エアギターって(笑)
曲はエアロスミスの「Dude」。
いやいや、この歌詞は「デュードって女みたいなヤツさ」って、そのままかいな(笑)
僕がエアロスミス大好きなのは、何度か書いていますが、この曲は、エアロ復活期の大ヒット曲で、1987年発表の「パーマネント・バケーション」収録です。
実は、低迷期のエアロも知っているので、このアルバムが出た時は、いよいよ復活だ!って、テンション上がりました~(ˆωˆ )フフフ…


花束抱えて歩く場面でかかるのは、The Four Seasonsの「Walk Like a Man」です。これは「恋のハリキリボーイ」の邦題でも知られるフォー・シーズンズの1963年のヒット曲。
花束抱えるダニエルの気持ちを代弁か?
フォー・シーズンズはフランキー・ヴァリがリードボーカルをとるコーラスバンドです。イーストウッド作の「ジャージー・ボーイズ」で知っていますかね?




この映画の残念なところは、ダニエルとミランダの関係なんですよね。
裁判でダニエルは、自分が子供たちをどれほど好きかを話すんだけど、ミランダのことは全く触れないし、彼女の良いところも褒めない。
ミセス・ダウトとして過ごす中で、彼女の苦悩や寂しさなんかも分かったはずなのに、そこを認めてあげない。
個人的には、やり直すチャンスがあったのに、生かせない2人を残念に想いました。

人生って、子供はもちろん大切だけど、子供は巣立って行くもので。
その後に残るのは夫婦二人。
その相手を認めてあげるダニエルでいて欲しかった。
まぁ、だから、離婚したんだけどね。
最後まで笑えるラストなら、満点でした。