HK

さくらももこワールド ちびまる子ちゃん わたしの好きな歌のHKのレビュー・感想・評価

3.8
さくらももこワールド作品。監督は「旧ドラえもん」の映画シリーズに携わった芝山努。脚本はさくらももこ。キャストはTARAKO、高橋由美子、水谷優子などなど

大石先生の音楽の授業で「めんこい仔馬」という曲を習うまるちゃん一同。その後まるちゃんは母親のお使いという理由で静岡に行くことになった。そこの駅構内で似顔絵で生計を立てるお姉さん、木村しょう子と出会う。その後、図工の授業で「私の好きな歌」という題目で絵を描くことが宿題になったまるちゃん一同であるが、まるちゃんは「めんこい仔馬」を描くことにした。その後、絵が上手いお姉さんに会いたいが為にもう一回会いに行くまるちゃんではあるが、そこで歌の悲しい一面を耳にする。

実は前々から目をつけていた作品なのですが、音楽の版権が原因でDVD化はされていないということで、こういうレイトショーを狙うしか見れないので楽しみにして見に行きました。

ミュージカル映画としても非常にクオリティーが高い作品となっています。特に花輪くん関連のところは結構けばけばしいというか、ドラッグ描写が凄くて…個人的にはマイルドなマインドゲームみたいな感覚で楽しめました。マインドゲームはちょっと灰汁が強すぎたけど、まるちゃん並みの可愛いキャラでやってもらうといいですね。

他にもはまじの所で流れる買い物ブギは作画すごかったですね。全体的に動く動く、パースもダイナミックで凄かったです。

物語は思ったよりもシンプルな内容でした。まるちゃんのお姉さんに対するぞっこんぷりがすごかったです。嫌でも最後の展開は泣けちゃいますね。お姉さんの花嫁姿を一目見るために学校さぼって奔走する姿も泣けます。

個人的には、富山敬時代の友蔵を観れて良かったと思います。自分は完全に青野武さんになってから見始めた世代なので、富山敬さんの友蔵が却って新鮮味に感じられましたね。もうちょっと好々爺というより俗っぽかったところが良かったですね。

GSとかの部分は母親の影響もあってか、色々と知っていて懐かしいと思いましたね。やっぱりこの映画にもGSの影響があったのかと思うと凄いと思いましたね。

あと、普段よりはマイルドな玉ねぎを観ることもできます。今回はそこまで嫌味を言うことも不貞腐れることもなく、普通に良い子を演じている所があって可愛げがあり良かったです。火事になってしばらくはそこまで嫌なキャラじゃなかったのかと思うと、やっぱり火事が原因なのかなと思ってしまいますね。

最後まで非常に華のあるカラフルで迫力ある作品であったため観れて良かったです。お客さんは思ったより若い人が多かったかな。
HK

HK