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めくらのお市物語 真っ赤な流れ鳥のHKのレビュー・感想・評価

3.5
長門勇の時代劇つながりでU-NEXTにあったためついでに鑑賞。
長編劇画「めくらのお市物語」(週刊漫画連載)の映画化らしくなんと女性版の座頭市。
本家の『座頭市物語』は本作の7年前に公開され既にこのとき20本近くも作られており、パクるにしてもちょっと遅い気がしますが本作も4本シリーズとして製作されています。
こんなシリーズがあるとは全く知りませんでした。

では全くのキワモノかというと、意外としっかりと作られておりなかなか楽しめました。
主役のお市はなんとあの松山容子(当時32歳)・・・って誰?
と思ったんですがどこかで見たような顔・・・
なんとこの人!かつての“ボンカレー”のパッケージの和服のおばさん、もといお姐さんだったのです。
昔お店でよく見かけたあの“オロナミンC”の大村崑と並ぶホーロー看板の大スターです。

いや~ビックリしました。ボンカレー専用モデルではなく女優さんでした。
しかも私が生まれる前から数々の映画やTV時代劇に出演しており、私の記憶がないだけでたぶんTV画面上で何度もお目にかかっていると思われます。
女性アクションスターの先駆らしく、本作でも見せてくれるその美しい殺陣でチャンバラ女優ナンバーワンとも言われているとか。お見それしました。

で、長門勇は本作では盲目のお市に剣術を仕込む師匠役(槍はナシ)。
お市に慕われるも自ら身を引き姿を消す、例によってギャップ萌えの役どころ。
共演は多々良純、柳沢真一ほか。
悪役は『仮面の忍者 赤影』の甲賀幻妖斎こと天津敏。

お市は仕込み杖と朱塗りの鞘の二刀流(?)という座頭市とは一味違う流儀です。
本作は人気を博し、映画と同じく松山容子主演でTVシリーズにもなっています。
ちなみに綾瀬はるか主演の「ICHI」の元ネタかと思ったら、あちらは「座頭市」を女性版にした正統リメイクだそうです(暗に本作は正統ではないと言われてますね)。

タイトルに放送禁止用語がしっかり入っており未ソフト化なので、現在観る手段はU-NEXTの配信のみ。これは無料お試し期間中にシリーズ全部観とくべきか・・・
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