滝和也

ラッキーナンバー7の滝和也のレビュー・感想・評価

ラッキーナンバー7(2006年製作の映画)
4.0
カンザスシティ
シャッフル。
こいつはヤラれた…。

信頼するレビュアーさん、恋愛映画の大家でお馴染みの淑女の方のオススメで見ました、ラッキーナンバー7。因みに恋愛モノではありません。クライムモノです。

モーガン・フリーマン、ベン・キングズレー、ジョシュ・ハートネット、リューシー・リュー、ブルース・ウィリスと言う超豪華布陣。意外とこんな布陣になるとアクションや軽めのサスペンスコメディになりがちですが、王道をいく緻密なミステリー・サスペンスでした!

シナリオの緻密な構築。先読みをさせない伏線のバラ巻き方、小道具の使い方、そして語り口。後半の見事な回収は正に、バラバラなパズルがハマっていく快感が…。これは巧い!

冒頭、次々と起こる謎の殺人。ニューヨーク、その街に友人を頼りやって来る1人の青年、ジョシュ。友人の部屋で彼の帰りを待っていると友人に間違えられ、突然黒人マフィアに拉致され、ボスの元へ。対立するユダヤ系マフィアのボスの息子を借金のカタに殺せと強要される…。

この作品、監督か脚本家がかなりの映画マニアと見た!導入はヒッチコック、スパイスに黒澤、骨子はガイ・リッチー、ブライアン・シンガーの伏線回収力、トリックを。無駄話は007が、マニアには嬉しい限り。

前半部の軽いコメディノリに、何だこれと思わせ、中盤からの展開はまさに怒涛の回収。前半で辞めちゃ駄目。このコメディ部分のジョシュ・ハートネットが余りに上手く、辞めちゃうとこだった…。退屈になりかけた矢先にやってくる…これ以上は…。あ!それとルーシー・リューがかわいいと!このキャラはヒッチコックのヒロインっぽいですね。また各名優達は、もう言うことなし!上手いにきまってますから。ブルース・ウィリスにはしびれますね。

ラストも気持ちいいのでオススメ。
何故この題名?そこももちろん注目!フィルマ上での評価ももっと高くてもいいはず。こちらも良作ですね。
滝和也

滝和也