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ハプニングのTEPPEIのレビュー・感想・評価

ハプニング(2008年製作の映画)
1.0
最近ようやく「スプリット」「ヴィジット」が続いて良い意味で第2波が来てるM・ナイト・シャマラン。しかしその第2波までの道のりは駄作で敷かれたレールを辿っていたので非常に辛かった。
かつては第2のスピルバーグと謳われ、「シックス・センス」をはじめ、ちょっと微妙になってきた「アンブレイカブル」と「サイン」ではまだキャリアは順風満帆。しかし「ヴィレッジ」が盛大にやらかしてからいわゆる怠惰が始まる。そのひとつがこの「ハプニング」である。巷ではこの映画が作られた事自体がハプニングであると散々な言われようだが、それでも上には上の存在「エアベンダー」様に比べたら可愛いものだ。「ハプニング」は予告編の出来が非常に良かった記憶がある。劇場で観るまでは本当にシャマラン節が復活するのではないかとワクワクしていた。突如都市部を中心に自殺する人々、一体何が起こっているのか…というスリラーで米国ではR指定上等のそこそこの興行成績となったけども…。たぶん「これ」が嫌いなわけではないのだが、いろんな意味でシャマランの説教臭い演出と何がしたいのかよく分からないものがぶつかって出来たものである。端的に言えば事故。マーク・ウォールバーグはじめとするキャストが総じてやる気ないのか、結構ひどい。そりゃあどう演じていいかも分からないし、ウォールバーグが全然学者に見えなかったり、なんか自殺の仕方が段々凝ってきたりアレです。実は僕、この映画のパンフレットを購入しており、シャマランのインタビューページを見て既に嫌な予感はしていた。「R指定にするよう言われたからそう撮ったぜ」と。しかもメイキングであるシーンを撮り終えた直後、「R指定になるぜ」と意気込んでいた。要はR指定を撮るよう言われたシャマランがそういうハプニングに巻き込まれ、なんか出来ちゃったもの…というのが正解かもしれない。
総評として雰囲気、掴みは良い映画なのだが色々ぶん投げてくれるのでこの野郎ふざけんなと叫んでもいい映画である。
シャマランは今の勢いを失うのは損!応援したい監督の1人である、いろんな意味で。
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