死の仮面

楳図かずお原作のキッズ向けゴシックホラー。孤児院で長年暮らしてきた少女。実の両親が見つかったらしく自宅へ帰ることに。でもママが何かおかしい…。そして常に自分を監視する目線を感じ始める。もしかして他に誰かいるんじゃ…と感じた主人公は家の中にもう1人少女がいるのを見つける…。

だいぶ前に見たからあんまり覚えてないんだけど、2人の少女に古風なお屋敷とかいかにも楳図かずおって感じの少女コミック感溢れる展開が堪んないやつ！主人公の少女はママに対して不信感を抱きまくり。夜中にこっそりママをつけて見ると、仏壇に向かってママが拝んでてそれだけで十分ホラーなのだけど、仏壇の中からこっちを覗く顔があるという、孤児院にいた方が良かったレベルのヤバさ。

それを母親は主人公の姉だと呼んでるんだけど、父親には姉の存在は言うなとママに念を押される…そんで父親は主張で長期不在。本当に姉なの？怪し過ぎない？と少女は疑心暗鬼に…みたいな。実際に時々孤児院に遊びに行った時、完全に実家よりも楽しそうにしてて心の癒しになってるのが可哀想になってくる…😭

仏壇からの目って時点で死からの眼差しを意識させられるわけだけど、その死と目が合うということ自体に少女が対面すべきものが見えてくる。天井の穴から覗く目とか楽しかった過去の記憶の終わりに被さる闇とその闇と同化させるような動く影、それを否定するための布団等、シュールレアリスティックな雰囲気を醸し出しつつも、子供向けなわかりやすい展開に落ち着くのは少し拍子抜け。

それでも『牡丹灯籠』的な心的状態が身体に影響を与える…だったり『マーティン』的かつ色情としての蛇に病的な感覚を受け付けたりと、子ども向けにしてはなかなか気持ち悪い場面も！というかずっと主人公の少女がモノローグでペチャクチャ喋りまくってるのが流石に鬱陶しくて邪魔だった🤣

• #ホラー映画と怖い映画

全ては心次第である。
美しい話でした☺️

蛇女繋がりでネットをニョロニョロしていたら大映の昭和43年作品を発見💡🐍。こちらはあの楳図かずお先生の作品を原作にしたモノクロ作品。監督は大映娯楽作品の第一人者の湯浅監督。内容はなかなかに面白い作品だった😆。

キリスト系孤児院から実親に引き取られる小百合。しかし住み始めてみると、母親は精神衰弱、そして父親はアフリカに急な出張、そして住み込み家政婦以外に、誰もいない筈の新しい我が家には、もう1人の少女、タマミが住んでいたのだった…🐍。
その後、蛇娘氏による恐怖釣瓶打ち後の劇半ばを過ぎた頃、「もうタイトルにある白髪魔っていないのかな」と思っていたら、急に窓の外に出現🙈。「イヒヒヒ」と笑いながら、小百合にやる事はタマミよりも更に悪辣😈。

やがて、物語は全ての真相を明らかにして、悲劇的クライマックスを迎えるのだった…😨。
製作時には恐らく大映の経営危機は明白になっており、予算も少なかったと思われるけど、凝ったストーリーと意地悪タマミ姉さんのお陰で飽きさせない。そして楳図かずお先生も角川春樹やヒッチコックばりにカメオ出演していることも、本作のポイント。併せて若かりし平泉成の爽やかなアクションも堪能できるので、機会があればご鑑賞してみてください〜😆🐍🎬。