高校生ブルースの作品情報・感想・評価

高校生ブルース1970年製作の映画)

製作国:

上映時間:84分

ジャンル:

3.6

「高校生ブルース」に投稿された感想・評価

ninjiro

ninjiroの感想・評価

3.0
こんな危ない映画だったとは。

落日の大映:最末期の作品とあって、その台所事情から最早形振り構っていられない感が全体に漂っており、当時の世相の閉塞感とも相俟って、明るいトーンで描かれて然るべき筈のシーンも受ける印象は鉛のように重たい。

高校一年生、学年のマドンナ的存在の美子は、彼女に好意を寄せる同級生、昇の盲目な劣情に絆される形でなし崩し的に初めての肉体関係を結ぶが、程無くして自身が妊娠している可能性を認識する。それが確信に変わろうとする頃、昇にその胸の内を告げるも、昇は事態を受け止めきれずに狼狽するばかり。

この作品の主題によって提示されたセンセーションは、今やこの現代社会に於いては中学の道徳の授業の教材に採用されてもおかしくない程陳腐化してしまった。
こうした現実は噂話であったり、実際多くの人の身の回りでも起こっていることで、今更センセーションという程の驚きには値しないのは確かだが。
しかし、本作が今日において尚、観る人の心を掻き乱し、まあストレートに言ってしまえば「観ながらとんでも無く嫌な気持ちにさせられる」要因は、その主題から一歩も二歩も踏み込んだ先で主人公達が為した選択にある。
このあたりこそが、逆に今日的倫理観に慣らされた現代に住む私たちにとっては相当にショッキングなものであり、ことの良い悪いは置いておいて、今日的な事情の中ではこんな映画はもう絶対撮れないだろうということだけは肌感覚で感じられる。

直截的な意味では、当時実年齢まさに15歳の関根惠子(現・高橋惠子)に堂々たるヌードと性交シーンを演じさせているという、制作側の形振り構わない姿勢も今では相当問題になるであろうことは想像に難くないが、もっと問題なのは、本作自体の制作動機と内包したメッセージが、本作における表現とテーマの過激さを凌駕し、そこに確固たる必然性を与える迄には至っていない、というか寧ろハナからそんな気はないとばかりに盲目にセンセーショナリズムに向けて狂走しているように容易に感じ得てしまう処にある。
要するに脇が甘い。最初っから防御する気配など見当たらない、完全なる真っ裸である。

少し意地悪な見方にはなってしまうが、そうした時代性の違いにより現代の目で見ると図らずも相当スリリングに映ってしまう部分にフォーカスしてわざわざ心をざわつかせるのも、昔の映画を観る上での醍醐味の一つとも云えるのではないか。
昔は良かった、などと感傷じみていうつもりはないが、何かと五月蝿い今の世の中に少々うんざりすることも、時折あるし。
友人に勧められて見てみたけど、中々に衝撃的な内容だった

タイトルからいきなりシャレードみたいな曲が流れてそういうマンシーニ的音楽が似合う青春映画になってるのかと思いきや、しばらくしてヒロイン高橋恵子が妊娠したらしいという展開とそのヒロインと同級生のセックスシーンが描写され、高校生に何をさせてるのかとちょっと引いた

その後も堕胎に関する倫理的な問題をただ語らせるだけでなく、結構性的ながらも叙情的な描写とか躍動的で面白いカメラワークとかも挿入されて確かに興味深い映画だなと思っていたところで、また主人公とヒロインが後半とんでもないことをしでかしてまたもやドン引きしてしまい、まさか内容的にこんなトリアーとかハネケ並みにキツいものとは思わなかったので面食らってしまった

大島渚が亡くなったショックで体調を崩してこの世を去ったらしい帯盛迪彦だけど、このATG的テイストで際どい内容の作品を他にも遺しているのだとしたら、この男は中々どうして凄い監督なのかもしれない

それにしても既に20代前半だった、後にウルトラマンタロウとなる篠田三郎、目力が尋常じゃなくて良くも悪くも高校生には見えない貫禄だったな
obao

obaoの感想・評価

3.7
@シネ・ヌーヴォ
“あのシーン”がすごく怖かった。痛かった。
なぜこういう“解決法”をとるのか?
原作通りなのか…あるいは大映的解決方法なのだろうかと。
色々アウトな映画でした。

オープニングクレジットに(新スター)とある、関根恵子(高橋惠子)さんのデビュー作。当時15歳ですが、バストトップを露わにし、パンティからはアンダーヘアも透けて見えています。今ならば完全に児童ポルノにひっかかるのですが、当時は大丈夫だったのでしょうか…ね。

学園のマドンナの妊娠。男は堕胎を望み、女は殺人だと彼を責める。
産むのか、中絶するのか…、その解決法が衝撃的な“あのシーン”へと、
もう…狂気です。冒涜です。犯罪です。…痛い、痛い。怖い、怖い。

あらゆることに隠喩を含めたシーンは芸術を気取っているようにも思え、やや鼻につくのですが、やっぱり脳裏に残る強烈な一本でした。

【おとなの大映祭】にて
初)高橋恵子の初々しさに注目。処女から少女そして女と成長していく演技はほのぼの感さえも感じる。今の時代刺青やらピアスやらですが、女子高生の妊娠→中絶が過激な時代だったんですね
うの

うのの感想・評価

3.5

このレビューはネタバレを含みます

「愛 喜び 悲しみ 痛み あたしの青春」

 何も知らぬ無垢な少女が愛する恋人と結ばれ身ごもった喜びも一転、高校生の男の身にはその現実は辛すぎた。突き放される思いに深く悲しみ、心を決めた少女は痛みを持ってその幕引きを為す。

・クラスの女子全員の名前・住所・電話番号・生理周期を事細かに綺麗な表にして大学ノートに描いているのがなんとも狂気さえ感じる若さの力
・15歳…?15歳とは…?演技力が段違いすぎる。シン…とした目で見つめられて、汗を吹き出して苦悶して
・お母様自意識過剰と違います?

・愛する人は皆することさって男から迫っておいていざとなるとタジタジ
・「友達のことなんだけどさ」「大学生です」「どうしてそんなに僕を困らせるんだ」
・3ヶ月までにおろすなら今の技術は素晴らしいらしいよ。さぁこのバイト代で下ろしておいで。僕がこの半月必死に貯めたんだよ。→「あなたはこれで人を殺してこいっていうのね!」
・産む側とそうでないかの違いなのかな。産んだことないからわからないけど。肉体的なリスクは全て産む側だもんな。
・暗闇の中マットの上で腹を踏み続ける
16歳の北原美子(高橋恵子)は同じクラスの加藤昇(内田喜郎)と付き合い初めての性交を経験した。
ところが2ヶ月生理が来ず妊娠の兆候が見えてきた。
昇は堕胎させる為に美子を説得しアルバイトを始めるも、美子は体内の生命に喜びを感じていた・・・。

高橋恵子(当時は関根恵子)が若い頃セクシー女優だと言われていたのは知ってましたが、彼女のこのデビュー作を見て納得!
当時15歳でおもいっきりオッパイ出してます。
それどころか普通にセックスシーンもしているという。
現在なら100%アウトですね(笑)

そのヌードシーンも確かに驚きますが後半の狂気に満ちた演技が…恐ろしい!
硫酸持ってちょっと半狂乱気味の演技をしてるのですが、とても15歳でデビュー作とは思えない。

しかし男側の情けなさも…
まぁ高校生くらいなら責任の取り方もよく分からないのは仕方ないけど、あのシーンはドン引きだわ。
クズ男の極みです。

色んな意味で衝撃作でした。
T

Tの感想・評価

3.9
汚らわしいものへの嫌悪感。大人になることへの抵抗。セックスを認識した途端に陳腐なものに成り下がる「家族」と「愛」。
てぃだ

てぃだの感想・評価

3.8
「女子生徒の生理周期を把握してノートに記録する男子」とかいうとんでもない場面が流石にキモすぎて大笑いwwwwwけど「1,2回セックスしたぐらいじゃ妊娠しないよ」とか言ってセックスに持ち込む男もフツーにサイテーだと思うんですがwコイツが優等生って時点でこの高校何だか色々と終わりなような。時代のせいですか?もはや後半の体育館のあれとか色々と悪夢。受精の瞬間?をバスケで表すシーンとか色々白眉で面白いけど。こんなに怖いヒロインの悶え顔もなかなかない
『おさな妻』でデビューが決まっていた関根恵子(高橋恵子)、
急遽の代役で、こちらがデビュー作に。

保身しか考えず、何も言い返せない妊娠相手。
自身が望まれない子供だったことを詰め寄られ、赦しを乞う母。
誰も信じられない。もう自分だけ。鏡に映る裸の自分にキス。
スケスケのネグリジェ姿で、ブチ割った鏡の中の自分にまた頬ずり。
そして硫酸…!全てが、狂気を漂わせている。
殺伐と重いドラマの中、無精髭のウルトラマンタロウが一服の清涼剤。
だが彼もまた、メイドを妊娠させて親に堕胎させられた暗い過去を持つのだった。

『おさな妻』でもそうだが、幼げながらも説得力を帯びたあの瞳でグッと見つめられると、
誰も何も言えなくなる魔力がある。
XmasStory

XmasStoryの感想・評価

3.0
素肌にネグリジェに塩酸の画は中々に狂気を孕んでいます。高橋惠子さんが惜しみ無くその未成熟な肢体を披露しているのは今の時代だと難しいからこその価値はあるかもしれません。
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