NUZOO

叫のNUZOOのレビュー・感想・評価

(2006年製作の映画)
3.5
黒沢清の映画を初めて観た時だったらそこまで面白くなかったかもしれない。
でも黒沢清の映画の撮り方が好きになってきてる今観たおかげか、風になびくカーテンorビニールの頻出度合いとか、スクリーンバックの車シーン、絶妙に不自然な物理現象などなど黒沢清的なディティールにワクワクした。
TBSラジオ「Life」の、黒沢清が『叫』のプロモーションで出ていた回をこないだ聞いたばっかりだったから、監督の意図とか東京の埋立地の当時の印象とかも少しわかって面白かった。
幽霊を人の姿のまま(特殊メイクとかなしで)映してるのがなんとなく好感を持てる。セットとか演技とか演出など全体に流れる空気が不気味だけどユーモラスで黒沢清っぽい〜と思った。役所広司がいい。

黒沢清の中では『CURE』と『ダゲレオタイプの女』が混ざったような映画に見えた。けっこういい。
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