公開時に観て以来の再見。
この映画はとても評価が高くて、Imdbでのオールタイムランキングでは『ゴッド・ファーザー』と並んで1位という有名映画。
(でもアカデミー賞はノミネートのみ・・・アカデミー賞がすべてではないけれど、こういう硬派な映画はアカデミー賞っぽいなと思う)
恋愛も家族も描かれないひたすら刑務所の映画。
妻殺しの冤罪で終身刑になってショーシャンク刑務所に収監されたアンディ(ティム・ロビンス)
やはり終身刑となっているレッド(モーガン・フリーマン)と出会うけれど、刑務所の中は過酷な世界。
希望なんか持ってはいけない・・・・とレッドは言うけれど、苦しい経験をたくさん乗り越えて長い時間をかけてアンディは刑務所で自分の場所を作っていく。
元銀行員であった事を活かして、所長や刑務官たちのお金の事を扱うようになって・・・図書館係になってよい環境の図書館作りをめざす。
前半というか大部分は、アンディには悲劇しか起こらなくて観ていて苦しい。
だから、賢い辛抱強いアンディの姿が崇高に見えてくるんですね。
仮保釈になったとしても年をとってしまったら、もう世の中についていけない、刑務所の中の方がよかったという皮肉。
アンディは無口だけれども、ものすごく芯の強い人で、それをまた、黙ってフォローするレッドとの友情。
なんでも早くすぐに・・・という風潮がどんどん強くなってきているけれど、アンディは何十年もかけて自分の信念を貫き通す。
原題はThe Shawshank Redemption。redemptionというのは主に金融で使われる言葉で「償還、債務などの返済」という意味。
映画観てみると確かに、取り戻す映画です。日本語タイトルもいいけれど、映画の内容をずばり言い当ててるのは原題の方だと気が付きました。
1990年代の名作映画のひとつ。