けんたろう

サクリファイスのけんたろうのネタバレレビュー・内容・結末

サクリファイス(1986年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

無神論者が主人公の、西洋の敬虔な宗教マンには大好物なおはなし。


地は荒れ果て、生き物の姿もほとんど見られない屋外と、常に薄暗く、人々は全くまとまらない屋内。
外にも内にも漂う終末感は、始めから収まることを知らず、観ているだけでこちらもかなりの体力を消耗する。

そして彼らも僕も限界を迎えようとしたそのとき、燃え盛る家によってダルい流れは一変した。

この家は終末そのものであり、それが終わりゆくことは、終末が終わることを意味しているようである。
しかし観念なことはどうでもよい。大火の中で消えゆくその壮観さに比べれば。

そうして長く暗く続いた物語は、激しい光を伴って優しく締めくくられた…が、やっぱりきつい映画ではあった。
正直、もう観る気はしない。

あと、子供のことをすっかり忘れていた。ごめんなさい。