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最高殊勲夫人のろのレビュー・感想・評価

最高殊勲夫人(1959年製作の映画)
5.0

「優越感に幸せを求めるのは、人間の悲しい本能さ」

好きだ~好きだな~。
増村さんの映画は敬遠していたのですが、これはめちゃくちゃ楽しいラブコメ!
登場人物全員がものすごいサッパリしていて、切り替えが早い。振られた10秒後にはほかの人と結婚を決めちゃうあたり、もう幸せすぎませんか。

全編ジャズが流れるカッコよさ、モダンな構図、粋なセリフ。
そしてなんといっても脇役を存分に活かす脚本が素晴らしい!!!
特に船越英二さんの使われ方が絶妙すぎて、ますます好きになりました。
芸者にアッサリ見捨てられる英二さん、妻に怒られ「ヒステリーだよ…」とそっと布団を被る英二さん、最高。そして「キチガイだけが成功すんのよ、この世の中では」と返す奥さんも強すぎ、最高。


三兄弟と三姉妹のうち、次男&次女が結婚をする。
それも長男&長女に続く結婚で、次は三番目同士が結婚するのではないかとウワサされる。
三原商事の社長である長男、そしてその妻の長女は三男の三郎と三女の杏子をくっつけるため、策を練る。しかし、それに気付いた二人は密かに同盟を結ぶのだ。「絶対に姉の作戦通りにはさせない!」


家事手伝いをしていた杏子は、恋人探しを兼ねて三原商事に入社。姉同様、社長秘書として働く。
すると、美しい杏子に独身男性一同ときめき!
中でも二人の男性が言い寄り、杏子の父に「僕たち、娘さんのお婿候補です!」と宣言するほど。

そんなとき、ある女性社員が杏子に言う。
「あなたに言い寄る○○さんのこと、わたしずっと前から好きなの」
杏子は応援したくなり、その女性と男性を呼び出して食堂へ。
その男性はビールを3本飲むとキスがしたくなり、4本飲むと女性に触れたくなり、5本飲むとホテルに行きたくなるという。じゃあ6本飲んだら結婚したくなるんじゃない!?ということで机には6本のビールが用意される。ビールの栓を栓抜きでカツカツと叩く。男は少し考え込んでから「よし、注いでくれ」。この潔さ、男らしさがハンパない。


杏子に言い寄った男性一人が北海道に転勤させられることに。
それも長女の策略だった。
杏子は「もうあの人と結婚して一緒に北海道に行くわ!」と言う。

バーの対面に座る三郎と杏子。
「本当に結婚するのかい?」
「するわよ!」
「あの人のどこが好きなんだい?」
「なんとなくよ!」
「なんとなくで結婚するのかい?」

三郎は独り言のようにつぶやく。
「本当は好きだったんだけど、結婚したかったんだけどな」

さぁ、二人の将来は…?



「いつまでも最高殊勲夫人にさせておかないわ。来年は私よ!ホームラン打つわ。うまくコーチしてね!」
「オッケイ!庶民的なホームランをね!」