ハル奮闘篇

バトルシップのハル奮闘篇のレビュー・感想・評価

バトルシップ(2012年製作の映画)
4.3
【 次第に盛り上がって、エンドクレジットでテンションMAX! 〝原作〟は子供の頃に遊んだボードゲームだった! 】

 「火薬と筋肉を愛する会」から来ましたハル奮闘篇(ふんとうへん)と申します(笑)「まだ観てないん会」に初めて参加させていただきます。どうぞよろしくお願いします!

【 感じたこと、あれこれ 】

 正直、最初の20~30分はツラかった笑 おバカな青春コメディは好きだから、冒頭、主人公の男が「美女の気を引くためにチキンブリトーを手に入れようと閉店している店に忍び込む」マヌケさは良かったが。
 そのあとのくだりがつまらんっ!「彼女との結婚の承諾を得るため、その父リーアム・ニーソンに切り出そうとするが、なかなか煮え切らない」というくだり。成長物語としての前フリなのはわかるが、ダラダラ長すぎ、主人公だらしなさすぎ。

 …なんて思っていたら、映画は中盤から俄然面白くなったぞ!

 うぉ~、敵国は宇宙人なのか!地球外に「共通の敵」を見つけて日米が共闘する、これは世界平和な設定の戦争映画。よく考えたなあ。(もっとも劇中の台詞「我々は孤独ではない」のとおり、「宇宙にいるのは地球人だけではない」っていうスピルバーグの「未知との遭遇」みたいな友好的な視点で見れば、これも好戦的で良くないけど笑)

 大いに感心したのは、宇宙人の船の武器、兵器のデザインや動きのカッコ良さ!
 巨大な〝黒船〟が沈黙を保っている。不気味。いったいナンだろうと思っていると、マイケル・ベイの「トランスフォーマー」みたいに形態を変えて攻撃を仕掛けてくる。味方艦に着弾してからカチッってスイッチが入るミサイルや、電動ノコギリみたいな球状の爆弾は、スーパーマリオブラザースに出てきそうだし。(そう考えると、やっぱり日本の特撮、アニメ、コンピュータゲームってすごい影響力なんだね)

 あとは終盤、地球艦隊が全滅してしまって、今は記念館になっている戦艦ミズーリで最後の戦いを挑む、という展開ね。ここ、大好き!
 観光案内をしていた退役軍人のおじいちゃんたちが、往年を思い出して血を躍らせる!このあたり、イーストウッドの「スペースカウボーイ」の味わいだね。艦内を戦闘用に模様替えするために、菓子か何かの自販機を押し倒すシーンなんか、シビれた~!

 ピーター・バーグっていう監督は海軍オタクなんだそう。米海軍の駆逐船と、日本の海自の護衛艦が共闘する。しかも場所はパールハーバー。っていう画は、きっと憧れだったんだろうなぁ。

 もちろん、CGをふんだんに使いながらのアクションシーンもアイディア満載で楽しい! 特に、クライマックスで片側の錨(いかり)を急に下して、艦尾をドリフトさせ、そこから意表をついた砲撃で敵を駆逐、っていうシーンには爆笑しながら拍手喝采!「ベイビー・ドライバー」か!笑

 こうして見事に地球を防衛した日米連合軍。ラストシーンでは、晴れて恋人の父リーアム・ニーソンに結婚を認めてもらえて「良かったな~、主人公!」と祝福するまでに至った。(役名は覚えてないけど笑)

 オマケに。エンドクレジットを観ていたら「原作 ゲーム『バトルシップ』」とあって、コンピュータゲームかなと思って調べたら … コレ、日本では「大海戦ゲーム」とか「レーダー作戦ゲーム」って商品名で販売されてたボードゲームじゃん!(僕はボドゲファンでもあります笑)小学生の頃、兄ちゃんとよく遊んだわコレ。懐かし~!(大したゲームじゃなかったけど笑)

 というわけで、序盤のグダグダから見事に盛り返して、終わってみれば大満足の映画でした!
 「まだ観てないん会」に参加させていただき、どうもありがとうございました。