みー

トゥルーマン・ショーのみーのレビュー・感想・評価

トゥルーマン・ショー(1998年製作の映画)
3.8
有名な作品だし、コメディという触れ込みなので軽い気持ちで見始めたら。
これ、コメディの部類なの?!
たしかに設定のアイデアといい、細かい笑いもあったけど、そんなん超えて怖過ぎました。
そして悲しい。

いやごめんなさい、ホラーとかじゃないんです。普通にエンターテイメントな映画なのです。
そしてよく出来ています。

でも、自分の人生があんな風に演出されてるとしたら…。ゾゾゾ〜。
なんかこのモヤモヤ感と、そんな人生アリエネー感が私の中で評価を押し上げられず。

途中、どこぞのCEO然としたオジサンが出てくる辺りから、絶望感半端なかったです。
ドキュメンタリー?いやいや、テレビの倫理ってなんぞや?!と。

でもこんな風に心が掻き乱される私こそ、この映画の狙い的中☆鑑賞者。
手に汗握ってトゥルーマンを応援して、感情移入してる私こそが!まさに「視聴者」なのでした。

日本のマスコミが、芸能人のプライバシーをエグいまでに追っかけ回してるのって、これに近い気がします。

結末は人によっては感動するのでしょう。私も、来るぞ来るぞ〜〜と思った。
でも実際行き着いてみると…腕組んで考えちゃった。

サイコとか羊たちの沈黙を観た後は、ホラーの怖さより映画の面白さを感じました。
しかしながら、この映画を観た後の怖さったら(笑)
なんとなく鏡を観るのが嫌になったり、戸締りをいつもより気にする自分がいるのでした。

でもね、舞台は美しく・平和・明るいから面白いです。
前半は事情がよく分からずストーリーが進むけれど、後半の回収がとても分かりやすいので、満足度高し。
ジム・キャリーのわざとらしい笑顔も、リアリティのある迫真の演技も完璧!
素晴らしいですね。
明るい彼が居てこその映画でした。
アハ、また踊らされてる感。
視聴者だなー私。

軽い気持ちで観る事をオススメします。結構心にガツンとくるはず。
みー

みー