滝和也

怪獣大戦争の滝和也のレビュー・感想・評価

怪獣大戦争(1965年製作の映画)
3.5
X星人である。
何はともあれ、
X星人なのだ。

ゴジラシリーズにおける初の侵略宇宙人はなんと木星の衛星からやってくる。演じるは土屋嘉男!水野久美!その他大勢。水野久美は未だこの役のおかげで海外のファンからも人気。東宝特撮女優のアイコンと化している。そして名優土屋嘉男。この方、黒澤組なんです…。でも宇宙人が好き過ぎて地球防衛軍でもミステリアン役に立候補!顔見えない役ですよ。そしてX星人と正に宇宙人役者。後年平成ゴジラでも渋い役を演じてくれます。

新たに発見されたX星に探査船を飛ばす地球人。そこにはキングギドラに襲われるX星人が。癌の特効薬をあげるから、ゴジラとラドンを貸せという…。丸分かりの罠にハマる地球人…。三大怪獣を敵に回す破目に…。

そこにあるロマンスが絡む事で水野久美は大人気になる訳です。異星人との道ならぬ恋を描く作品…。邦画では初めてなんじゃなかろうか…。その結末や如何に(^^) 

またこの時代のお約束ですが、とてつもなく進化した異星人には弱点が付き物。宇宙戦争の影響でしょうね。大好きな地球防衛軍でもミステリアンには弱点が…。巧くお話に絡めている感じですね。後のウルトラQでもケムール人のお話でそんなのがありました。まぁ前作から地球人の味方になったゴジラですが、そこ迄協力的ではありませんから、必要でしょう。

で!この作品前作を受けて作成されており、キングギドラは前作地球最大の決戦で破れているコトを理由にゴジラを貸せになってます。今回もキングギドラに対しゴジラはラドンとタッグで対抗。キングギドラもタイマンでコイやと言いたい所でしょうか(^^)昭和のキングギドラは殺し屋なんで、今回の雇い主がX星人と言うだけなんですね。そんな事をしてるので、この先もっと酷い目に会うんですが。

前作からゴジラは可愛くなってくるんですが、今作は当時流行ってました、シェーと言うギャグまで披露。アイドル化してます。戦争も遠くなり、高度成長を遂げていた時代なので…。

「人は変わっていくものでしょ。」
とかの有名なインド人ララァも言うように、ゴジラも変わっていくものなのです。(^^)
滝和也

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