しろくま

続悪名のしろくまのレビュー・感想・評価

続悪名(1961年製作の映画)
3.5
《朝吉と貞の活躍を描くシリーズ第2弾》
〝わいは、朝吉兄いの弟分じゃい。おいオッサン、わいもモートルの貞やん言われた者やけど、ヤクザというても朝吉さんを見てみい。大阪はおろか因島まで売れた顔じゃあ〟

前作では、貞の親分の吉岡一家に迎えられた朝吉が、遊女の琴糸と親しくなり逃亡の手助けをしたばっかりに、大変なことに…。琴糸を吉岡の家にかくまったことがばれて、松島一家にボコボコにされた吉岡親分。琴糸は因島に売り飛ばされ、助け出すために因島に向かう朝吉と貞。因島の女親分の力を借りて、シルクハットの親分との争いを仲裁してもらうが…。これって、元を正せば全て朝吉が蒔いた種なんだけど…。

本作はその後日談。あの後どうなったのか気になっていた吉岡親分。足抜きをしてもらって朝吉と一緒になるつもりだったのに当てが外れて自暴自棄になった琴糸。約束が違うと杖で朝吉をたたきまくった女親分。前作のキャストが再結集して、続きをしっかり見せてくれるので大満足。

ただ朝吉は〝ケリをつけてヤクザの足を洗おう思うてんねん。これはやっぱりまともな世界やないで。人一人殺さなならんはめになりゃ一生の終わりやで。こっちがやられりゃ…〟とヤクザの世界に見切りをつけようとしているのに、親分衆に気に入られて、ヤクザの親分になるように勧められ…。上り詰めた達成感より気苦労の方が上回るストレスフル状態。いつ狙われてもおかしくない状況で、まさかの…。続きが気になるなあ。〝新悪名〟も観なきゃね。

視聴メモ:2023.01.30/022/GYAO
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