痴漢の冤罪に限らず、ビラ配りで逮捕せれたりするし、表現についての規制や取り締まりが強められてる昨今、いつ誰がこんな事に巻き込まれてもおかしくない恐ろしさを感じました。
自分がやってない事を証明する事の困難さ、犯人と決めつけた警察の取り調べ、はじめから有罪ありきの裁判など、逮捕から裁判に至るまでの経過と問題点が、映画を通してよくわかりました。
この映画のすごいところは、こんな不公正な刑事裁判によって冤罪を生み出す土壌が作られてるひとつの原因として、裁判官の勤務評定制度を指摘していたことです。
周防監督が丁寧に取材や調査をし、深い洞察力や高い問題意識をもってこの作品が作られたんだと感じました。