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ローラーとバイオリンのzhenli13のレビュー・感想・評価

ローラーとバイオリン(1960年製作の映画)
4.1
小津監督カラー作品のような鮮やかで鄙びた赤と新橋色、赤を引き立たせるためのショウウィンドウからの万華鏡ショットはにわかにタルコフスキーとは思えないが若く美しい。とにかくこれが卒制とは…

否が応でもラモリス『赤い風船』を思い出すのだけど、ファンタジーではなく社会構造を投影させている。労働者からみた芸術家への敬意と憧れが、大人であるセルゲイからバイオリンを弾く少年サーシャへ表される。サーシャがセルゲイのために演奏するシーンは終始水たまりの乱反射を伴い、この表現はのちのタルコフスキーに継承されてる。同じ地上で再会できた彼らを俯瞰で捉えるようすが温かい。
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