けんたろう

ホーリー・マウンテンのけんたろうのレビュー・感想・評価

ホーリー・マウンテン(1973年製作の映画)
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観る前から、観た事を後悔するようなおはなし。


えげつねぇモノを観てしまった。
人も物も何もかも、針が振り切れている…というより完全にイカれている。「見るドラッグ」とは聞いていたが、それがこんなにも絶妙な表現だとは思わなかった。
形やリズムが気味悪く整った画と音楽のオープニングも、タイトルコールを終えた後も続く異様な描写の連続も、思わず笑ってしまうほどに訳が分からない。
ただ、その後に始まる物語らしきパートは、他者へ不寛容な体制に成果てた自らの教えや、観光資源に落ちぶれた自らの十字架に、再び復活したイエスが嘆くようで面白かった。
…のだが、そのイエスのような人物は実はイエスなどではなく只の欲深い男であり、先にあげた面白かった部分というのは、僕の思い込みにすぎなかった事が明らかになる。つまり完全に罠だったのだ。おかげで僕は滑稽にも、頭を使うバカとなったわけだ。だから僕はここらで考えるのをやめて、トリップすることに決めた。

ぽわわ~ん
ぽえ~ん
ぴふぃゅうぇえ~ん

そんなこんなで、迎えた衝撃のラスト。急に現実に戻されて発狂。隣室の住人に壁を叩かれた。