滝和也

うる星やつら いつだってマイ・ダーリンの滝和也のレビュー・感想・評価

3.3
完結編から僅か3年
ファンサービスとして 
戻ってきた作品。
なのだが…映画版の
主軸となる主人公の
本当の気持ちが描けず
TV作品の延長や
映画版のおさらいにしか
なり得なかった…

「うる星やつら いつだってマイ・ダーリン」

80年代を多感な時期として送りしもの全てが彼女を知っていると言っても過言ではないヒロイン…うる星やつらのラムちゃん(笑)えぇ私も漫画全巻揃えてましたし、映画版も見に行ってました…(笑)期代の浮気者、諸星あたると宇宙から来た鬼娘ラムの恋愛ストーリーはそのスラップスティックなギャグと時にキュンとするストーリーが混じり合い圧倒的な面白さでした。(今でも一番好きな漫画かも…)昨年からリメイクされ、そちらも中々楽しいのですが…今回はこちらを…。

ストーリーは宇宙一の煩悩の持ち主しか手に入れられない最強の惚れ薬を神殿星から獲得するため、あたるが大宇宙の姫君ルピカに攫われる(ついてったが正しい気も…)ことからラム対ルピカの戦いが描かれ…と言った内容。

ルピカを愛する豆腐屋さんもいて…完結編と逆パターン(オンリーユーか)に突き詰めると近い上に…主人公あたるが後半おかしくなるため、肝心なものがなくなってしまっており、片翼の様になり、物足りなくなっている。

うる星やつらの主人公はラムでなく、あたる。映画版でも常にキーなのはあたるのラムへの真実の思い。あたるはラムが一番好きなのであり、それは変わらない…その部分が欠けている故にこの作品はレベルが足りない。うる星やつらの面白さとは意地っ張りで浮気者のあたるが垣間見せるラムへの気持ちが出た回と言っても良い。そこにオンリー・ユーを高橋留美子先生が絶賛した理由がある気がする…。

ただ方やラムのあたるへの一途さは存分に描かれているが…きつ目に描かれていて行き過ぎのきらいが。確かにあたるの浮気を止めるまたは自分だけ見てほしいことから、ドラエモンの秘密道具ばりに色々仕掛けるが毎回あたるに悪用されたりして失敗するのが1つのうる星やつらのパターンなのだが…。惚れ薬は何回か原作、TVで出てきており毎回痛い目に合ってるし…そこまでするかな〜と(完結編の後の話とすると…)またキャラデザインが…過去一キツいのでかなり辛い…ビューティフル・ドリーマーあたりの中盤の作画が好きなためかなりキツい…。

ラムやあたるを筆頭にこういうキャラでしたよねと強調してくるシーンが多すぎて、ややクドいか。弁天あたりは爆弾撒きすぎで…お雪さんは守銭奴すぎ(たしかラムにはあまりお金のツッコミは原作、テレビアニメもしたことがない。)要はファンサービスだからかなと。同人誌的な感じがするのも事実。 

でも復活させてくれたのは嬉しい限りだった記憶があります…。またリメイク作品もありがたく見ております。2期で終わっちゃいそうなのが…残念ですが(ポスターにあの二人がいるのは…やめて欲しかった…。)永遠の男の憧れ…ラムさんとあたる(あたるは男の憧れですよ(笑))を見てたいんですけどね…(笑)
滝和也

滝和也