HK

そろばんずくのHKのレビュー・感想・評価

そろばんずく(1986年製作の映画)
3.5
森田芳光監督特集第10作目

前作の「それから」から打って変わって完全にコミカル路線に移った作品。同時上映で「おニャン子ザ・ムービー 危機イッパツ!」がある。両方ぶっ飛んでいたらしいですね。

「それから」と立て続けに見ると、昔の森田監督らしさが戻ってきて安心することができる作品。とんねるずといえば、アドリブを利かした演出でバラエティ向けともいえるお笑いコンビであったが、そんな二人にアドリブを一切禁止させ、コメディ映画的演出でなんとか保った作品である。

なんか80年代のぶっ飛んだ時代の風潮を見事につかんだ作品で私は結構好きです。森田監督らしい遊び演出も満載である。今回はスーパーマリオだとかの土管である。おまけに「の・ようなもの」でもあるようなお天気描写もある。おまけに竹千代の宣材写真とかなどの写真演出もよく出ている。

今回の演技で個人的に好きなのは小林薫さんだ。前作の「それから」では抑えられていた豪快な演技が、今回は爆発している。特に少林寺を意識したあのラ社のトレーニング風景には爆笑した。「結婚とはああああああ!」

そして、一番好きなのは春日野と時津風がラ社に突入するシーンの小林薫の演技である。📹「は、話せばわかる話せば」📷「てめえらやりやがったなこの野郎!」この明らかな姑息なやり方には笑ったww

この年は阪神タイガーズがかなり活躍していましたからね。ゆえに阪神びいきの演出がすごい。まあ、そこも良かった気がする。(33-4)

安心して見れるぶっ飛び演出満載で結構面白かった。
HK

HK