HK

地獄への挑戦のHKのレビュー・感想・評価

地獄への挑戦(1949年製作の映画)
3.2
もうすぐ待望のフラー本(遠山先生訳)が出るのでおさらい。これはフラーが37歳で撮ったデビュー作で、誰があなたを監督に?と訊かれてフラーは俺だ!と答えている。企画を探していた低予算映画の製作者ロバート・リッパートに所謂サンダル映画の企画を持ち掛けるもゲイっぽいのは嫌だと断られて次に提案したのがこれだった、のだが、ちゃんとゲイっぽいところが愉快痛快。そういうことにリッパートはまるで気付かなかったという。さておき、脚本を書くことと映画を撮ることは同じだ!と豪語するフラーゆえ処女作にしてあまりに滑らかな語り口で一気に見せる。この話でフラーをワクワクさせたのは、殺人者に自分が犯した罪を再び生きさせることだった。単純に物語として面白いことがなによりも素晴らしい。
HK

HK