円柱野郎

ゴースト&ダークネスの円柱野郎のネタバレレビュー・内容・結末

ゴースト&ダークネス(1996年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

19世紀末、縦断政策のために東アフリカで鉄道建設を進める英国。
架橋の技師として現地に派遣されたパターソン大佐だったが、その現場で2頭の人食いライオンと対峙することとなる。

動物パニック映画というジャンルとしてはオーソドックスな構成で、言ってみれば“陸の「ジョーズ」”みたいな印象。
内容的には「ツァボの人食いライオン」という実際にあった獣害事件を基にした話だけど映画用に色々と脚色はされていて、特にマイケル・ダグラス演じるハンターのレミントンは架空の人物となってますね。
“ゴースト(幽霊)”と“ダークネス(暗黒)”というライオンの悪魔じみた行動も流石に脚色だとは思うけど、人の味を覚えた二頭のライオンが9ヶ月で数十人を食い殺したという事件は事実ということで、日本で言えば「三毛別羆事件」の様に半ば伝説化されている話ということなのかな。
主役のパターソン大佐とそのレミントンとの関係性が話のベタさをより強めている部分はあるんだけど、まああくまで事実をモチーフにしたドラマだし、仲間との友情や獣との対決、そして復讐と決着にしてもベタはベタなりに楽しめる話にはなっていると思う。

作品自体は1996年のものなのでCGライオンが登場した「ジュマンジ」よりも後の作品だけど、ライオンの描写自体はCGではなく基本的に実写を使ったオーソドックスな光学合成(や人形)っぽいですね。
それでもカットのテンポや接写で誤魔化すなどを使って迫力を出せているのは、そういう特撮ノウハウのたまものなのでしょう。
円柱野郎

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