石井輝男版香港ノワール。
人を騙す事だけはしない殺し屋・高倉健が自分をハメた黒幕を追い香港～マカオを舞台に売春組織を追い詰める。鍵を握る悪女を三原葉子が楽しげに演じ、丹波哲郎、杉浦直樹と健さんが結ぶギリギリの友情が熱い。
客演の加賀まりこ、薄幸なヒロイン南田洋子も印象的。
江原真二郎が珍しく善人ギャンブラー役。カード捌きも素晴らしい。ワンシーンながら印象的。悪役は安定の安部徹。
石井輝男による脚本には多少、自分達映画屋をこき使う会社への批判も込められているように思えた。相変わらずの鏡を活かした画が、今回は小道具としても効いている。短い移動撮影を用いるお馴染みの構図も素晴らしく、海外ロケも堂々たるもの。健さんが使うサイレンサー付リボルバーはご愛嬌。
南田洋子の若い頃はマギーＱに似てるね。三原葉子たちが広東語を使うシーンが多く（ショウ・ブラザーズ協力）、香港ノワールへと観る者を幻惑する。
加賀まりこはまじで可愛い！
